紅蓮乃華III 精緻な細部加工を施す一方で美麗シルエットの獲得にも成功

アオリと一体のサイドスカートや、パンチング&抜き処理を多投した芸術的なサイドバンパー、6発の丸テールを収めたボックスを3連装着したリア下周りなど、一見に値するワンオフパーツが目白押し。

       


長きにわたってダンプ稼業に打ち込んできた兵庫県は紅成建材のオーナーが手塩にかけている紅蓮乃華Ⅲは「一見あっさり仕上げですが、細部加工にも相当こだわっています」という秀作。自身の集大成として果敢に飾り上げている。

「シルバー+粒の細かいアストロフレーク」が印象的なキャブ周りには、名工・長谷川工作所が手腕をふるったワンオフパーツが満載。なかでも60㎝の厚みを誇るキャデラックバンパーの存在感はピカイチで、LEDを忍ばせたサイドスリットが印象的な作りとなっており、フロントビューの目玉パーツとして異彩を放っている。また、キャブトップを彩る2段平型バイザーは、特殊なエッチングステンレス素材でこしらえた逸品で、「松竹梅」の絵柄を抜いた前面スペースがオリジナリティ満点。中央を6角形に抜いた6角星型チップが異彩を放つミラーステーとのマッチングも申し分なく、他車と一線を画す独創性をアピールしている。

一方の荷台周りにも、石目ガラス仕様のバスマークや弁当箱、友人である渡辺陸運のオーナーから譲り受けた「金太郎」の安全窓、赤色回転灯などを収めたバイザー上のパンチングステンレスボックスなど、ディテールにも魅力的なアイテムを数多く採用している。狙い通り、スッキリとしたシルエットの中にも、こだわりが濃縮された会心のアートダンプに仕上がっている。

【写真6点】スッキリとこだわりを凝縮。

カミオン2010年10月号トップアートをもとに再構成

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