ベスト5 守護神は亜紀ちゃん 八代観音号

ハイセンスなこだわりと、絶にして妙なトータルバランスを両立させたな名車。アートトラックシーンに大きな影響を与えた1台だ。



下回りのバンパーは丈をそろえることで、見事な安定感を実現。バンパー下のパイプの取り回しは時代を先取りした斬新なもの。

メタリックな感じのボディに、メッキのドア。その中に龍に乗った八代観音が、リアルに描かれている。観音の顔は八代亜紀にソックリだ。

筆をとったのは、防府天満宮の絵を描いている小林佐一郎氏とか。バックの龍虎の絵も氏の作品。名のある絵師であるだけに、描いてもらうのは大変だったという。何度も足を運んで頭を下げた。


龍と虎のペイントは小林佐一郎氏に依頼。テールランプ使いも独創的だ。

知る人ぞ知る龍虎会の八代観音号だが、10年の歳月に絵は多少傷みが出てきている。デザインも少し古くなってきたが、それでもビシッと決まった感じがするのは、やはりセンスがかなり良かったからだろう。


メッキドアのペイントも小林佐一郎氏に依頼。

「5、6年前は映画『トラック野郎』シリーズに参加して、全国アチコチに行きました。もちろん八代亜紀のコンサートには何度もこのクルマで出ましたよ」。


ドアの内側には八代亜紀さんのレコードをディスプレー。直筆のサインも見受けられる。

文:編集部 カミオン1985年1月号をもとに再構成

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