当初は気に入っていたとは言えなかった。1台のハコスカGTと向き合い、心通わせる場所|旧車の棲むガレージ

1台のハコスカGTと向き合い 心通わせる場所

       


ソレックスやウエーバーへと換装されることが多いキャブレターは、乗り心地や自分で調整することも考え、純正シングルキャブのまま。マフラーは純正と同じ形状のものをステンレスで作り直した。市販品もあったが、どれも音が大きく、音の静かなステンレスマフラーがなかったためだ。

インテリアでは遠出用に、カーナビやETC、レーダーまでも搭載。さらに助手席でDVDを楽しむことができるようにと、グローブボックスに専用のモニターを設置した。

このようにオーナーが、このスカイラインに施している数々の改良は、乗り手である本人と家族が気持ちよく、楽しく乗れることを目指したものといえる。

旧車好きの間では「クルマが何より大事で家族は二の次」なんて話をよく聞くものだが、オーナーにとっては、このスカイラインはおそらく「5人目の家族」なのだろう。一緒に記念撮影に収まってくれた奥さまと長女の聖子さんは「雨の日に乗れないクルマなんて!」と、こぼしていたが、その表情はとても穏やかだった。


>>インテリアでは、ケンメリ用のステアリングにハコスカ用のホーンボタンを装着。センターコンソールにはカーナビとDVDヘッドユニット、レーダーなどが違和感なく収まる。

【画像11枚】ぱっと見ノーマルな岩崎さんの2000GT。車両の奥には、足まわりやファンなどの機関系のパーツのほか、ヒーターやランプ類などのストックパーツが整理されている。この棚も自分で作ったそうだ

初出:ノスタルジックヒーロー vol.199 2020年6月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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