しまなみ海道を走るスバル360|スバル360で素敵探検 大貴 誠のレディーバードの旅 第30回 

**自分で*みかん狩り**

色とりどりのみかん類に誘われて……しまなみ海道


大貴誠の小中学生時代の親友のお母さん
いつも
「おばちゃん」
て呼んでるのでおばちゃんでいきますが


おばちゃんが今は郷里の尾道に住んでいて

季節になると「おばちゃんの同級生の畑のミカン」を

送ってくれていた。





「こっちもトシでミカン狩りもシンドイから、たまにはそっちが採りにこい」

って何げない一言で、
出かけていくことにしました。横浜から広島県の尾道まで、
朝の5時に出発して

平均時速
75㎞/h


途中に昼寝をはさんで
1時間ごとにクルマのために休憩

宿に着いたら夜の12時近かった

案外疲れず




いやほんと。

今のクルマに
くらべたらほとんど

クッションもないようなイスなのに腰も痛くないし

足も伸ばせる。昼寝の時もイスを倒したらもうグッスリ。


なにこれ快適じゃん! てぐらいですよ。


と、それはいいとして

尾道尾道

尾道といえば、大林宣彦監督の映画なんかで

歴史と風情のある観光地って印象

でしたが

最近は急坂に建つ昭和の木造民家には



若い人や

外国人が


入居してカフェやギャラリーになったりして

なかなか面白い町になっているみたいです……が


今回はそんな尾道の中心地じゃなくて


尾道の港からフェリーに乗って3分


・・・・

目の前にある「向島」です。



しまなみ海道が通る島のひとつで


おばちゃん家がこの向島の海辺にあるのです。

 そのあたり、国産高級レモンで

有名な瀬戸田があるやが有名で

向島は「むこうじま」

じゃなくて「むかいしま」

島ですが、尾道の本州側の山の中なんかよりは

よっぽど

尾道の中心部に近い!

島の人が言う通り
ほんと尾道駅降りたら目の前にある。


大小の造船所があって

向島へ渡るには「尾道大橋」を通るのと、フェリーで乗るのと2つ方法があり、
ふつうは橋のほうが早そうですが、フェリーは駅から近い港からばんばん出ていて、
乗れば3分で着いちゃう。
スバル360ならば運賃90円!(大人1人60円!)向島の港から、対岸の尾道を見た景色もなかなかです。ほんとに坂の町



往時には造船景気でたくさんの人が行き来をし

小さな通りに映画館も2つあったというぐらい栄えてたそうですが

今は古くからの商店がいくつか昔のたたずまい

を残しています。


それが自然にレトロになってるという。


 国立公園高見山
向島の南側にある標高300m弱の山
ここからの眺めが、本当に絵みたい
ちょうど夕日が沈むところに居合わせて、あたりが真っ赤になっていくのを眺めました


最近よくある

商売レトロ
じゃないのが落ち着きます。



海岸沿いは時間が止まったようにのんびりとした砂浜が広がっていて、
島の南端の立花海岸からすぐのところにあるおばちゃん家からは、

いくつもの島が海に浮かんで見えます


このあたりはコンビニもないのどかな家並み。
背後にある高見山に登れば、


「地図でしか知らなかった瀬戸内海の島々」



が、見事な風景画みたいにバーンと見渡せ、
そこに夕日が沈むところなんかに遭遇したら

「これを見たら神様はいると思っちゃうな」

というぐらいの絶景。

 そんな絶景の中に抱かれて、3人の若者が、
カカオ豆から厳選して


独自のチョコレートをつくる工房があったり、

天然酵母のパン屋さんや地産地消のカフェとか
(定休日で行けなかった。残念!)


ちゃんと新しいものも芽吹いてるんですね

柑橘類だけではなくイチジクも名産で

野菜や海産物もあふれるほど採れます



農家の人が手がけたジャムやお菓子

漬け物や総菜なんかも直販所に並んで


買い物に来た近所の人が
ふつうに
買って帰ってるのは
すごくうらやましく

思わずスバル360の後部座席に、

もいできたミカンといっしょに
山ほど
買い込んで積み込んでしまいましたよ。


おばちゃんは、いろんなところに大貴誠とレディーバードといっしょにぐいぐい入っていって(知ってる人なのかな? と思ったら知らない人相手でもぐいぐい行っちゃってすごい)、いろいろなものを見せてくれました

面白かったー

おばちゃんは(大貴誠が子供の頃に近所に住んでいた)横浜に帰りたい
帰りたいと笑って言うのですが、
大貴誠が向島を楽しんでるとうれしそうに

「ええとこじゃろ」と笑って言うのでした。


 ほんとに「ええとこ」だったよ


おばちゃん。


また遊びに行くからね!





大貴 誠(だいき・まこと) OSK日本歌劇団・元男役トップスター。
ノスヒロをむさぼり読んでいた日本で唯一の歌劇スター。
2010年夏、念願のスバル360を入手。このクルマと一緒に日本中を旅する予定。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2016年6月号 Vol.175(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text : Rueka Aoki/青木るえか photo:Rumi Matsushita/松下るみ

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