「人とは違うクルマに乗りたくて選びました」幼少期からスバルに触れて育った22歳のオーナー|1986年式 スバル レオーネ 3ドアクーペ RX/Ⅱ ターボ【3】

ボディサイドのストライプとロゴは純正装備品

【2】から続く

フルタイム4WDが発表される前に、MP-T 4WDとセレクティブ4WDの2つのシステムが用意されていた。そして、1986年4月にフルタイム4WDが発表された。これはコンパクトなサイズでありながらも耐久性もある革新的なシステムであった。

【最強の系譜 4WD+ターボ 1986年式 スバル レオーネ 3ドアクーペRX/Ⅱ ターボ vol.3】

 エンジンは1.8L水平対向4気筒のEA82型ターボ。このエンジンからトランスミッション、ドライブトレーンがストレートに並ぶシンメトリカル・フルタイム4WDレイアウトが完成し、スバルのコアテクノロジーとして現代にまで受け継がれている。

 こうして、スバルの自動車史でエポックメイキングな存在となったレオーネRX/Ⅱに乗るのは、弱冠22歳という若者のオーナー。スバル旧車界ではちょっとした有名人で、クルマ好きの父親の影響を受け、幼少期からスバルが大好きだったそうだ。「レオーネは人とは違うクルマに乗りたくて選びました」とオーナー。希少なフルオリジナルのRX/Ⅱは若者の手によって大切にされていくに違いない。
【画像18枚】RX/Ⅱは5速MTのみの設定で、デュアルレンジの操作でスポーティーな走りを可能に。デュアルレンジの操作レバーで、ギア比全体をハイとローの2段階に切り替えが可能。走行中も操作できる。その横にはデフロックのスイッチも備える



>>搭載エンジンは1.8Lフラット4のEA82型。ターボの過給で最高出力120psを発揮。スペアタイヤをエンジンルーム内に搭載できるのは、コンパクトかつ低い位置にエンジンを配置できる水平対向ならでは。

OWNER’S VOICE
子供の頃からスバルを愛する好青年

20代前半という若さだが、興味はクルマ一筋という旧車界の有望株。
「この個体はレオーネオーナーズクラブの会長さんの紹介で手に入れることができました。もともとコンディションが良かったので、自分ではボディを真っ白に仕上げることくらいしかしていません。自分にとって最高のパートナーです」
と、幼少期から純粋にスバルを愛しているオーナーは話す。最後に「サンバーも大好きですけどね」とイタズラっぽく笑った。



レオーネ 3ドアクーペ RX/Ⅱ ターボ(AG6)主要諸元
全長×全幅×全高(mm) 4370×1660×1405
ホイールベース(mm) 2465
トレッド前/後(mm) 1415/1425
車両重量(kg) 1110
エンジン型式 EA82型
エンジン種類 水平対向4気筒SOHCターボ
総排気量(cc) 1781
ボア×ストローク(mm) 92.0×67.0
圧縮比 7.7:1
最高出力(ps/rpm) 120/5200
最大トルク(kg-m/rpm) 18.2/2400
変速比 1速3.545/2速1.947/3速1.366/4速0.972/5速0.780/後退3.416
最終減速比 3.700
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/ディスク
タイヤ 185/60R14(前後とも)
発売当時価格 191.0万円

【1】【2】から続く

1986年式 スバル レオーネ 3ドアクーペ RX/Ⅱ ターボ(全3記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:SATOSHI KAMIMURA/神村聖

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