我が名はグランデ! スーパーホワイトを身にまとい、乗る人すべてを快適にもてなす美しきセダンだ|1988年式 トヨタ マークⅡ セダン グランデ【1】

6ライトウインドーが特徴的なトヨタ マークⅡセダンのボディ

       
【我が名はGX71 トヨタ マークⅡ セダン グランデ vol.1】

 先代61系で採用されたボディカラー「スーパーホワイト」。それまでのホワイトとの差は歴然で、混ざりけも濁りもない、まさに「純白」。このボディカラーが一躍大流行したのはGX71マークⅡ 3兄弟だ。スーパーホワイトが大流行した背景には、当時巻き起こっていたひとつのブームが大きく影響している。それが「ハイソカーブーム」だ。ハイオーナーカー、ハイソサエティーカーを由来として名付けられたこのブームは、1981年に登場した初代ソアラが発端。そして82年、61系マークⅡ 3兄弟にスーパーホワイトのボディカラーが設定されてヒットを記録。このあたりから、いわゆる高級車志向が高まり、「高級車=白」という図式ができ始めた。これを決定的にしたのが71系3兄弟で、スーパーホワイトⅡはホワイトカラー(上流階級)の象徴と言うかのように、爆発的な大ヒットを記録。ハイソカーの中心として確固たる地位を築き上げた。

 そんな3兄弟のなかで唯一、複数のボディタイプを持つのがマークⅡで、ハードトップのほかにセダンとワゴン&バンをラインナップした。なかでも人気が高かったのはスタイリッシュなハードトップ。だが、当時の社会により溶け込んでいたのはセダンだろう。

【画像17枚】ハードトップとセダンは違うクルマということもあって違いが色々ある。たとえばボディを守るためにあるサイドモールの位置が違う。ちなみにサイドモールは現在では見られないので、当時ならではのデザインが感じられる。大人気を誇ったカラーコード「040」のスーパーホワイトⅡ。モール類が黒く、マッドガードの文字も鮮明に残っていることからも分かるように、ボディの状態は驚くほど良い



>>ハードトップはバンパーモールと連続性のある位置にサイドモールが配置されるが、セダンはウエストラインの高さに配される。また、キャラクターラインも異なるなど、セダンとハードトップの違いは多い。



>>リアドアウインドーとリアクォーターウインドーが分割された6ライトウインドー。ピラーとウインドーをツラ位置にしたフラッシュサーフェス化で、風切り音を低減。



>>セダンとハードトップではリアコンビランプのデザインも異なる。ハードトップはウインカーがサイドに回り込み、バックランプが小型になる。


マークⅡ セダン グランデ (GX71)主要諸元

全長×全幅×全高(mm) 4650×1690×1415
ホイールベース(mm) 2660
トレッド前/後(mm) 1425/1440
車両重量(kg) 1280
エンジン型式 1G-EU型
エンジン種類 直列6気筒SOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.2:1
最高出力(ps/rpm) 130/5400
最大トルク(kg-m/rpm) 17.5/4400
変速比 1速2.450/2速1.450/3速1.000/4速0.688/後退2.222
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 185/70SR14(前後とも)
発売当時価格 224.0万円


【2】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1988年式 トヨタ マークⅡ セダン グランデ(全3記事)

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photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) /text:Rino Creative/リノクリエイティブ

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