井入S31フェアレディZがコースレコードの2019年。イベントの大きな柱としてヒストリック・グランプリを開催!|JCCAクラシックカーフェスティバル・富士ジャンボリー2019【1】

レース参加台数は150台超と大盛況

       
4月7日、富士スピードウェイで今年もJCCAクラシックカーフェスティバルの第1戦、富士ジャンボリーが開かれた。

同シリーズは、昨年夏の筑波戦が予定されず、春の富士戦と秋の筑波戦と年2戦のスケジュールで行われたが、今年は例年どおり年3戦、4月の富士戦、7月7日の筑波戦「筑波ミーティングサマー」と10月20日の筑波戦「筑波ミーティングエンデュランス」が催行イベントとして計画されている。

【画像47枚】「ヒストリック・グランプリ」が組み込まれた今年のJCCAクラシックカーフェスティバル。P-RACEでは、佐藤フェアレディ240Z、浪川ポルシェ911、菅谷ロータス・ヨーロッパと常連メンバーが上位で引っ張るが

【イベント振り返り2019年 JCCAクラシックカーフェスティバル・富士ジャンボリー2019 vol.1】

 イベントの大きな柱として「ヒストリック・グランプリ」が組み込まれた。このレースは、60年代、日本のモータースポーツを大きく盛り上げた日本グランプリの再現を目指したもので、2012年が第1回となる。

 レース好きの愛好家が所有するグループ6プロト、グループ4スポーツにサーキット走行の場を提供するもので、これまでにもローラT70やポルシェ910/906/904といったかつて日本グランプリで活躍した車両やフォードGT40、シェブロンB16といった同時代のスポーツカーレースを支えた数々の車両が参加してきた。


HISTORIC GRAND PRIX

 かつて富士スピードウェイを舞台に繰り広げられた日本グランプリの参加車両に焦点を当て、その再現を意図したカテゴリーがヒストリックグランプリだ。1969年までのグループ6/4車両が参加当該車両となる。今回の参加は全12台。ジネッタ、ロータスにコルベットがからむ内容で、アバルトOT1300がニューフェースとして登場。レースは藤原ロータス47GTタイプがリードし板倉ジネッタ12が背後で追走するパターンで展開。しかし、中盤でエンジンが熱ダレした藤原を板倉が捉えて逆転。3位は排気量にものを言わせストレートが断トツに速い牧田コルベットが入った。





TS-CUP

 出走台数26台と相変わらず盛況なカテゴリーのTSカップだが、予選を終えたところで番狂わせが生じた。勝敗に関わると見られた雨宮、影山正彦、影山正美、石塚らがペナルティによって最後尾グリッドに回ることに。レースは羽根を先頭に菊地、佐藤晃一の順で始まったが、菊地と佐藤が羽根を捉えトップ3は菊地、佐藤、羽根の順で固まった。一方、最後尾スタートに回った影山兄弟と雨宮は、中盤までにセカンドグループを形成。毎周激しい4番手争いを演じ観客の目を釘付けにした。この争いは最終ラップのストレートで影山兄、雨宮、影山弟の順で決着した。






F-RACE

 大幅な改造が可能なFレースだが、今回はストレートが長い富士スピードウェイということもあり大パワー車に有利な状況となった。予選で断トツのポールポジションを獲得したのは24バルブ3.1Lエンジンを積む井入S31フェアレディZ。1分53秒637のコースレコードを記録。2番手は1分57秒898の2.1L蒲生510ブルーバード、3番手に1分58秒109の2.6L河野S30フェアレディZがつけた。レースは圧倒的に速く、またそれぞれにタイム差のあるこの3台が単独走行で1〜3位を獲得。注目は1.3Lの布浦サニーで2分00秒196で予選4番手、決勝も4位をもぎ取った。




【2】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.191 2019年2月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

JCCAクラシックカーフェスティバル・富士ジャンボリー2019(全3記事)

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text:Akihiko Ouchi/大内明彦 photo:MasamiSato/佐藤正巳、Akihiko Ouchi/大内明彦 sponser:JCCA/日本クラシックカー協会

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