ミッションも違えば塗装もやり直し。トラブル続きのレストア|1969年式 ダットサン フェアレディ2000【2】風と共に

1969年式 ダットサン フェアレディ2000。センターにタコメーターを配置するインパネ。6500rpmからレッドゾーンとなっている。

【1】から続く

1967年に発売された初代フェアレディが2年の年月を経て進化した最終形態:1969年式フェアレディ。そして現在、ホコリかぶったそのクルマを見つけたオーナーは即購入。再び運転できるよう修理するが、トラブルが想像以上なものだった。

【サーキットでも輝いた貴婦人の最終形態 1969年式 ダットサン フェアレディ2000 vol.2】

 手に入れたSR311はホコリはかぶっていたものの、走行には問題のないレベル。前オーナーから、エンジン、ミッション、デフ、その他たくさんのスペアパーツも譲ってもらい、レストア作業もスムーズにスタートできた。  

 手に入れたのは1988年のこと。その10年前に全塗装をしていると聞いていた。

「ということは、塗装は1978年におこなったきりということでした。今となっては30年以上前の塗装です。さすがに、あちこちがひび割れてきたので、2016年に塗装に出しました。塗装完成後に、前後のバンパーをステンレスに替えて、ラジエーターをアルミに交換、電動ファンを装着しました。インターネットオークションで見つけたタコ足も付けています」  
 
 スペアのパーツも活用して、レストアは進められたが、トラブルも。 「スペアのミッションを組み込んだんですが、スピードメーターが動かなくなって……。 よく調べたらスピードメーター用のギアが入っていないミッションだったんです。レース用に使っていたミッションだったようで、再度、組み換えです。Xフレームだったので、ミッションだけを下ろすことができませんでした。エンジンも一緒に降ろさなければならず、苦労しました」

【画像13枚】センターにタコメーターを配置するインパネは、6500rpmからレッドゾーンとなっている。センターコンソールは特徴的なレイアウトになっている。ラジオが縦に配置され、ボタンも縦に並んでいる。後付けの1DINオーディオもラジオの向きに合わせて縦向き。ドライバーポジションからの操作もしやすくなっている



>>水温計を追加してオーバーヒート対策を施した。その他、普段使いできるように、アフターパーツが組み込まれている。



>>センターにタコメーターを配置するインパネ。6500rpmからレッドゾーンとなっている。



>>シートはセミバケットタイプ。しっかりと体をサポートしてくれる。



1960年式 ダットサン フェアレディ2000(SR311)


全長 3910mm(オーバーライダー付き3955mm)
全幅 1495mm
全高 1325mm
ホイールベース 2280mm
トレッド 前/後 1275/1200mm
最低地上高 140mm
室内長 770mm
室内幅 1275mm
室内高 1020mm
車内重量 930kg
乗車定員 2名
最高速度 175km/h(オプションタイヤ 6.45H14-4PRの場合 205km/h)
登坂能力 sinθ 0.571
最小回転半径 4.9m
エンジン形式 U20型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1982cc
ボア×ストローク 87.2×83.0mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 145ps/6000rpm
最大トルク 18.0kg-m/4800rpm
変速比 1速2.957/2速1.858/3速1.311/4速1.000/5速0.852/後退2.922
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 43L
ステアリング形式 カム&レバー
サスペンション 前/後 ウイッシュボーンボール・リーフ/リジッド・リーフ
ブレーキ 前/後 ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ 前後とも5.60S14-4PR(オプション 前後とも6.45H14-4PR)
発売当時価格 91万円

【3】へ続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 ダットサン フェアレディ2000(全3記事)

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