何度故障しても修理。乗りながら維持する、唯一長く乗り続けている愛車|1969年式 ダットサン フェアレディ2000【3】風と共に

フェアレディのオリジナルマフラーはメガフォンタイプだった。心地よいサウンドを奏でる排気システムで、ドライバーを高揚させる。

【2】から続く

 順調にリストアが進んでいたと思いきや、ミッションが合わずもう一度解体するなど予想外のトラブルに遭う。しかしそのトラブルも全て思い出になると話すオーナー。

【風と共に  サーキットでも輝いた貴婦人の最終形 1969年式 ダットサン フェアレディ2000 vol.3】

ツーリングに出かけたとき観光地のメインストリートの交差点のど真ん中でエンジントラブルで止まってしまったこともあるそうだ。

「仲間と一緒に走っていたんですが、最後尾を走っていたので、ツーリング仲間からも離れ、立ち往生してしまい、大渋滞。おそらく、信号は5~6回は変わっていたと思います。仲間が気づいて、戻ってきてくれたので助かりました。手分けして、周辺の自動車解体屋さんから部品を調達して修理しました。今となっては楽しい思い出です」

 実家が自動車販売修理をしていたこともあって、修理して少し乗っては手放し、売ったお金でまた次のクルマを購入することの繰り返しだったという。一台のクルマに長く乗ることなかったが、それぞれの時代でいろいろな思い出があったという。そんななか、このフェアレディ2000は20年以上寄り添ってきた一台。これからも、たくさんの思い出を作っていくことだろう。

【画像13枚】さまざまな手段を使い完成させたフェアレディ。フルトラ、燃料ポンプ、ホットワイヤーといろいろ手を加えている



>>購入時からソレックスのΦ50mmが装着されていたという。乗りやすさ重視でジェット径は絞ったものに交換済み。



>>アルミラジエーターは購入後に組み込んだパーツ。電動ファンも追加されている。




>>フェアレディのオリジナルマフラーはメガフォンタイプだった。心地よいサウンドを奏でる排気システムで、ドライバーを高揚させる。




OWNER’S VOICE



「常に動かしていないと不調に。エンジンかけが日課です」

一時期車検を切っていたというオーナー。10年ほどして乗ろうとしたら不調で、再調整するとあちこちで故障が出てしまったという。そこで、今では常にエンジンを動かすように心がけている。また、パーツも少なくなってきたので、いろんな手段をつかって幅広くパーツをチェックしているという。







1960年式 ダットサン フェアレディ2000(SR311)


全長 3910mm(オーバーライダー付き3955mm)
全幅 1495mm
全高 1325mm
ホイールベース 2280mm
トレッド 前/後 1275/1200mm
最低地上高 140mm
室内長 770mm
室内幅 1275mm
室内高 1020mm
車内重量 930kg
乗車定員 2名
最高速度 175km/h(オプションタイヤ 6.45H14-4PRの場合 205km/h)
登坂能力 sinθ 0.571
最小回転半径 4.9m
エンジン形式 U20型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1982cc
ボア×ストローク 87.2×83.0mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 145ps/6000rpm
最大トルク 18.0kg-m/4800rpm
変速比 1速2.957/2速1.858/3速1.311/4速1.000/5速0.852/後退2.922
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 43L
ステアリング形式 カム&レバー
サスペンション 前/後 ウイッシュボーンボール・リーフ/リジッド・リーフ
ブレーキ 前/後 ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ 前後とも5.60S14-4PR(オプション 前後とも6.45H14-4PR)
発売当時価格 91万円

【1】【2】から続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1969年式 ダットサン フェアレディ2000(全3記事)

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