ホコリをかぶったSR311。その姿を見たオーナーは、すぐに購入を決断した|1969年式 ダットサン フェアレディ2000【1】風と共に

すっきりとしたシルエットのSR311のリアビュー。国内仕様らしく、リアのテールレンズが上下に3つ並んでいる

       
【風と共に|サーキットでも輝いた貴婦人の最終形態 1969年式 ダットサン フェアレディ 2000 vol.1】

 友人の紹介で訪れたガレージに、ホコリをかぶったSR311フェアレディ2000が眠っていた。その姿を見たオーナーは、すぐに購入を決断したという。  
 小学校の頃、トヨタスポーツ800を見た記憶があり、いつか乗ってみたい、と思いをはせていた。そんな話をしていたら、話が舞い込んできたのだ。  
 SR311はSP311の後継モデルで、エンジンを1.6Lから2Lに排気量アップし、1967年に発売されたモデル。エンジンにはモータースポーツで勝つために生まれたU20型を搭載。最高速は国産初となる200km/hを超える数値で、当時のクルマ好きを驚かせたのだった。

 日本グランプリでも輝かしい成績を納め、進化し続けたフェアレディの最終進化形として、モータースポーツ界を席巻。モータースポーツが好きな人にとっては印象深いクルマだった。

 1969年にフェアレディZが発売されても、しばらくは併売されたというSR311。その人気の高さがうかがえる。
オーナーのクルマは、まさにこの1969年式で、フェアレディ2000の最終形だ。

【画像13枚】フェアレディ2000の最終形態。前モデルからエンジンは進化したが、ボディは継承しその美しさは今も健在だ。 コクピットでは、水温計を追加してオーバーヒート対策を施した。その他、普段使いできるように、アフターパーツが組み込まれている




>>ハードトップを取り付けても、そのシルエットが崩れることはない。白と赤のコントラストも美しい。



>>ソフトトップも奇麗な状態で保存されている。リアウインドーの曇りもない。オープンカーでは幌のメンテナンスも重要なポイントとなる。



>>RSワタナベのエイトスポーク。フェアレディとのマッチングもよく、似合っている。ブラックをセレクトしているのも渋い。サイズは6.5J-14。



1969年式 ダットサン フェアレディ2000(SR311)


全長 3910mm(オーバーライダー付き3955mm)
全幅 1495mm
全高 1325mm
ホイールベース 2280mm
トレッド 前/後 1275/1200mm
最低地上高 140mm
室内長 770mm
室内幅 1275mm
室内高 1020mm
車内重量 930kg
乗車定員 2名
最高速度 175km/h(オプションタイヤ 6.45H14-4PRの場合 205km/h)
登坂能力 sinθ 0.571
最小回転半径 4.9m
エンジン形式 U20型
エンジン種類 水冷直列4気筒SOHC
総排気量 1982cc
ボア×ストローク 87.2×83.0mm
圧縮比 9.5:1
最高出力 145ps/6000rpm
最大トルク 18.0kg-m/4800rpm
変速比 1速2.957/2速1.858/3速1.311/4速1.000/5速0.852/後退2.922
最終減速比 3.889
燃料タンク容量 43L
ステアリング形式 カム&レバー
サスペンション 前/後 ウイッシュボーンボール・リーフ/リジッド・リーフ
ブレーキ 前/後 ディスク/リーディング・トレーリング
タイヤ 前後とも5.60S14-4PR(オプション 前後とも6.45H14-4PR)
発売当時価格 91万円

【2】へ続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)


1969年式 ダットサン フェアレディ2000(全3記事)

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