ゴルフバック4つが納まるトランクルームは人が余裕で納まるほどの広大。長らく日産のフラッグシップとして君臨したプレジデント|1987年式 日産 プレジデント ソブリン VIP【1】

初代150型から250型になって一番変わったところがフロントグリル。米国高級車を意識したデザインになっている

       
プレジデントという名前は日産にとって特別な意味を持つ。その意味からも特別な人のために作られたクルマ。そして長らく日産のラインナップの頂点に君臨していたものだ。そんな特別なクルマを詳細に紹介しよう。

【1987年式 日産 プレジデント ソブリン VIP Vol.1】

 プレジデントは、発売当初も現在も日産にとって特別な車名だ。

 1965年、50型セドリックスペシャルの発展形として当時の日産が持てる技術の粋を集めて開発。ライバルであったトヨタ・センチュリーと並び、最高級セダンとして、公用車、ハイヤーの専用車としてVIPのためのクルマとして販売された。その販売数はセンチュリーをはるかに超えていたという。

 初代の150型に対して、1973年に250型へとモデルチェンジ。といっても大きな変更を加えず、エンジンラインナップに150型から引き継いだ直列6気筒OHVで排気量2974ccのH30型エンジンに加え、V型8気筒OHVで排気量4414ccのY44型エンジンをラインナップ。しかし外装は、要望の多かったトランク容量増加のため全長を200mm伸ばした程度のマイナーチェンジレベルであった。


>> 【画像24枚】人が余裕で納まるほどの広大なトランクルームなど。ゴルフバッグが4つ納まるように設計されているという




>> ボンネット上に装着される、オーナメント





>> 外気の取り入れに最適な三角窓だが、開閉は電動で、スイッチにより操作する。旧車っぽさを残すパーツながらも機構はさすがプレジデントといったところ。


1987年式 日産 プレジデント ソブリンVIP

SPECIFICATIONS  諸元
●全長×全幅×全高(mm) 5280×1830×1480
●室内長×室内幅×室内高(mm) 1935×1510×1140
●ホイールベース(mm) 2850
●トレッド(mm) 1495/1490
●車両重量(kg) 1915
●エンジン型式 Y44型
●エンジン種類 V型8気筒OHV
●総排気量(cc) 4414
●最高出力(ps/rpm) 200/4800
●最大トルク(kg-m/rpm) 34.5/3200
●ボア×ストローク(mm) 92.0×83.0
●圧縮比 8.6:1
●変速比 1速2.458/2速1.458
3速1.000/後退2.182
●最終減速比 3.364
●ステアリング形式 パワーアシスト付きラック&ピニオン
●サスペンション前 ダブルウイッシュボーン
●サスペンション後 パナールロッド付4リンク+コイルスプリング
●ブレーキ 前ベンチレーテッドディスク
後リーディングトレーディング
●タイヤサイズ 前後とも7.75S-14 4PR
●発売当時価格 506.2万円


【2】に続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年 9月号 vol.37
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 日産 プレジデント ソブリン VIP(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:AKIO HIRANO/平野 陽

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