ステアリングホイールまでもがOrange on Black! 徹底したカラーマネージメントのハコスカ|1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X【3】

GT-R仕様のフェイスにも遊びゴコロが

       
旧車との付き合い方にもいろいろなスタイルがあるもの。オリジナルにこだわるオーナーもいれば、トコトン速さを追求するひともいる。ここで紹介するオレンジのハコスカは、定番にとららわれず、アメリカンなムードを取り入れて自分流のスタイルを表現した。カスタム界の新進気鋭ショップ「ダディーモーターワークス」のアドバイスを受けながら、ハンドメイドで仕上げた意欲作だ。

【1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X Vol.3】

【2】から続く

 まさに、そこまでやるか? というほどの入魂ぶりのエンジンルーム。だが、このハコスカの見所はそれにとどまらない。注目すべきは、絶妙なカラーコーディネートだ。タペットカバーやファンネル、ラジエーターはブラック塗装。そのうえで、プラグコードやマスターシリンダーのタンクなどをボディ同色にアレンジする。バランスを考えて配色することで、シンプルながら存在感のあるエンジンルームを構築しているのだ。

 エクステリアにも独自のエッセンスを注ぎ込む。買ってきた当初からオレンジにオールペイントされていた外装については、グリルやバンパー、ドアノブやモールなどのメッキ部分をブラックアウト。また、RSワタナベの8スポークホイールについても、もともとはガンメタだったのを半ツヤ消しのブラックに再塗装し、タイヤにホワイトレターを追加することで、レーシーな雰囲気でまとめ上げた。そこに収まるブレーキキャリパーやローターのベルハウジングもボディ同色に。ついでにホイールナットもオレンジを選ぶなど、徹底したカラーマネージメントにより一体感を高めている。

>> 【画像30枚】ダッシュボードの割れもなく美しいコンディションを保つインテリアまわりなど。ステアリングもボディ同色のオレンジにペイントした。なお、エンジンルームのヒューズ類やヘッドライトのリレーなどはすべて室内側の足元へと移設している




>> エキマニには耐熱バンテージをしっかり巻いて、すぐ上にあるキャブレターへの熱害を抑制する。





>> フロアに沿ってレイアウトされたシャコタン対応のフルデュアルマフラー。こちらもダディーで製作してもらったオールステンレス製のワンオフ品。

1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(KGC10)

SPECIFICATIONS 諸元
■エクステリア:ボディレストア、オールペイント(オレンジ)、メッキ部分ブラックアウト、エンジンルームワイヤータック&シェイプドベイ
■エンジン:L28型改、P90ヘッド+F54ブロック、エンジンマウントかさ上げ
■吸排気系:ソレックス44PHH、ステンレスタコ足、DADDY製マフラー
■点火系:永井電子機器製MDI、テイラー製プラグコード
■冷却系:アルミ製ラジエーター、ワンオフサブタンク
■燃料系:ニスモ製電磁ポンプ(2基)
■サスペンション:(F)車高調 (R)シルクロード製フルタップショック(AE86用)
■タイヤ:Pinso(F)195/50R15 (R)205/50R16
■ホイール:RSワタナベ(F)15×9.0J (R)16×9.5J
■インテリア:レカロ製SRセミバケットシート

【4】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.022 2019年11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 日産 スカイライン HT 2000 GT-X(全5記事)

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【1】【2】から続く

text : DAISUKE ISHIKAWA/石川大輔 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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