「TC24-B1Z」のポテンシャルを証明すべく、レースカーを製作した2018年。そして2シーズン目の物語【1】OS TC24 Zが吠えた!!

TC24-B1Zを搭載したOS TC24 Z

       
【OS TC24 Zが吠えた!! Vol.1】

 OS技研の創業者にしてTC24の生みの親でもある岡崎正治さんの肝入りでスタートしたこのプロジェクト。車名にもある「TC24」のポテンシャルを証明すべく、レースカーを製作。旧車レースの最高峰ともいえる富士ジャンボリーを戦いの舞台に選んだ。
 そのデビューイヤーとなった2018年は、コースレコードとなる1分56秒296をマークする圧倒的な速さを発揮しながらも、優勝にはあと1歩およばず、クラス2位という結果だった。2019年は、マシンを熟成させるのはもちろんのこと、OS技研のワークスチーム体制とし、井入宏之選手をドライバーに迎え、必勝体制で臨んでいた。
 ワークスの威信にかけて、もはや絶対に負けられない戦い。そうしたプレッシャーがかかるなか、レース前日、4月6日の富士スピードウェイでの練習走行からドラマがスタート。やるべきことは富士に合わせての細かいセッティングのみのハズだった。ところが、事前のテストでは好調だったTC24‐B1Zが、なぜか富士に来て吹けない。
 トラブルが突然出たのは、練習走行でコースインした井入選手がラップタイムを2分から1分58秒と順調に刻んできた最中のことだった。予定より早くピットに戻ってきた井入選手が発した言葉に、チームに動揺が広がった。

text:DAISUKEISHIKAWA/石川大輔 photo:RYOTA-RAWSHIMIZU(FOXXBOOKS)/清水良太郎(フォックスブックス)

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