BMWでも傑作として知られる4気筒、M10型ユニットを搭載【3】1967年式 BMW 2000 CS|輸入車版懐古的勇士

耽美的なマスクを持つ、現行型BMWクーペのオリジン

       
現行「6シリーズ」ないしは間もなく復活する「8シリーズ」など、長らくBMWの魅力を象徴する存在だった高級クーペたち。
その直接のオリジンは、1965年に登場したデカダン的クーペ、「2000C/2000CS」までさかのぼることができる。

【輸入車版懐古的勇士 1967年式 BMW 2000 CS Vol.3】

【2】から続く

 BMWのクーペ、その歴史的な1台を知るこの取材のために千葉県浦安市の「アルティメット・モーターカーズ」が用意してくれたのは、1967年式の2000CS。ソレックスのツインキャブレターに4速MTを組み合わせた、高性能バージョンである。

 フロントに搭載される直列4気筒SOHC1990ccのM10型ユニットは、長らく「エンジン屋」と呼ばれてきたBMWでも傑作として知られる。また、のちにレーシングエンジンとして一世を風靡した「M12/6」のベースともなった名機。2000CSではソレックス製ツインキャブが組み合わされ、極めてスムーズかつトルクフルな走りを演出する。また、キャブレターの発する吸気音も魅力的で、ついアクセルを踏み込んでしまう。

>> 【画像18枚】ダッシュパネルには天然ウッドのキャッピングが施される一方、メーターも完備されていることから、高級GTであったことがよく分かるコクピットなど




>> 2000CSにはソレックス製のキャブレターを2基装着。本来はエアクリーナーを装備するが、この個体はファンネルのみだ。





>> アルミ合金製ヘッド/ヘッドカバーを持つM10型SOHC1990ccユニットは、のちにF2で活躍したM12/6型のベースともなった名機。その緻密な回転フィールは、実に魅力的である。


【4】に続く


初出:ノスタルジックヒーロー 2017年12月号 Vol.184
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1967年式 BMW 2000 CS(全4記事)

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【1】【2】から続く

text:HIROMI TAKEDA/武田公実 photo:MOTOSUKE FUJII/藤井元輔輸入車版懐古的勇士

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