BMWとBBSの親和性。伝統と革新を着こなす。 BBS RI-D×ワイズワン BMW M4クーペ コンペティション

BBS RI-D×BMW M4/BBS製ホイールは単なるドレスアップではなく、走れば明確にその違いがわかる機能部品だ。前後20インチがG82型M4の走りをより研ぎ澄ます。普段使いを許容するサイズ設定も嬉しい

       



G82/G80型のM4/M3を前にしてBBSジャパンが設定したのは、フロント9・5J、リア10・5Jの20インチというもの。純正で前後異径サイズを設定したBMWとは違う前後同径のアプローチである。コンペティションの純正では19、20インチ、Mパフォーマンスパーツとして20、21インチもそろうM4/M3としては、その合間を縫うような設定だ。

巧みなサイズ設定に加え、超超ジュラルミン鍛造製法がもたらす“強さ”を秘めているためか。純正から履き替えて乗り出した瞬間から、その違いを身体全体に伝えてくる。段差を乗り越えるたび、ステアリングを切るたびに、足もとに何も重量物がないような不思議なまでに軽やかな感覚を抱く。製法がもたらす“強さ”を活かして軽量性能も突き詰めているためか。かといって路面を鷲掴みにするような、濃厚な接地感もそこには同居している。単なるドレスアップではなく、理想的な高性能ホイールだということを、その一挙手一投足から訴えかけてくる。

このサイズ設定は純正車両に対してポン付けできる。日常で我慢なくBBSの高性能を味わうのならオススメの設定だ。しかし彼らの提案はこれで終わりではなく、今後はBMWに倣いつつもちょっぴり攻めた前後異型を、具体的にフロント20インチに対してリア21インチを開発中だという。追い求めるヴィジュアルや性能に応じて選べる体制が整いつつあるわけだ。

いずれにしても、誰よりもBMWに恋い焦がれ、BMWとBBSとが手を組んだマシンに対して憧れて育った層が、今度は自分たちの手で切り拓く新しいコーディネートが、これから世界中で見受けられることになりそうだ。BMWとBBSとの盤石コラボは、これからもずっと続くと確信した。


>>長年のアイデンティティであり、強度や剛性の確保からも都合がいいというクロススポーク。RI-Dになってからは5本(2×5)にまで数が減らされた。スポークサイドの駄肉処理も実に美しい。


>>ワイズワンの手によるBMW M4 クーペ コンペティション

初出:BMW STYLEBOOK 2022

写真=中島仁菜 Nakajima Nina 文=中三川大地 Nakamigawa Daichi

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