初代51系をイメージさせるディテールを持ちつつ、プレスドアでキャビンとボディの一体感を持たせた81系|1991年式 トヨタ クレスタ 2.5 スーパールーセント G

後期ではヘッドライトやグリルの意匠が変更され、3ナンバー車は大型バンパーを採用。取材車両は5ナンバー用のスポイラーを装着していた。

       
1980年代から2000年代初頭まで日本のアッパーミドルサルーンはマークⅡ3兄弟中心に世界が回っていた。とくに3兄弟が揃った80年代はハイソカーブームを巻き起こすと同時に先頭に立って時代を動かした。
まさに80年代を象徴する一台となったマークⅡ3兄弟を3世代にわたって分析&紹介していこう。
※特集内では特定の車種・グレードを示す場合を除き、各世代を示す表記を一般的な通称となる61/71/81系またはシリーズとしています。

【1991年式 トヨタ クレスタ 2.5 スーパールーセント G Vol.1】

 71系で初めて4ドアセダンボディを採用したクレスタ。81系になっても端正なセダンフォルムは不変だが、新たにプレスドアを採用したことがトピックだ。

 プレスドアとは、窓枠部分をドアパネルと一体にプレス成形したドアのことで、風切り音の低減やドアの剛性アップに大きな効果をもたらしてくれる。また、キャビンとボディの一体感を持たせた美しいシルエットを作り出すことから、高級車でもよく使われる手法。

 これにより、優美なスタイリングを演出し、重厚さも増しているのだが、その一方でフロントマスクの意匠やボディサイドのキャラクターラインなど、初代51系をイメージさせるディテールも取り入れられている。そして、ウインドーの傾斜がほかの2台よりも立っており、キャビン容積がマークⅡ/チェイサーよりも若干広いという特徴もある。


>>【画像16枚】 ミラー裏に内蔵したヒーターと超音波振動で、表面の雨滴を除去する、後期で新採用された装備、超音波雨滴除去装置付きドアミラーなど



空力的に優れるフラッシュサーフェスのプレスドアが81系クレスタの特徴。リアスポイラーはメーカーオプション、バックバイザーは販売店オプションで、マフラーは2本出しの2.5GTツインターボ純正を流用。




1JZ-GE型搭載車は、195/65R15サイズのタイヤとアルミホイールが標準となる。





本来クレスタにはピラーオーナメントが無いが、100系の販売店オプションのオーナメントを流用装着する。


1991年式 トヨタ クレスタ 2.5 スーパールーセント G(JZX81)
SPECIFICATIONS 諸元
全長×全幅×全高(㎜) 4760×1710×1375
ホイールベース(㎜)  2680
トレッド(㎜) 1455(前後とも)
車両重量(㎏)  1510
エンジン型式  1JZ-GE型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 2491
ボア×ストローク(㎜) 86.0×71.5
圧縮比 10.0:1
最高出力(ps/rpm) 180/6000
最大トルク(㎏-m/rpm) 24.0/4800
変速比 1速2.804/2速1.531/3速1.000/
4速0.705//後退2.393
最終減速比 4.300
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/ダブルウイッシュボーン
ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
タイヤ 195/65R15(前後とも)
発売当時価格 287.7万円

【2】に続く

初出:ハチマルヒーロー 2015年 05月号 vol.29(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1991年式 トヨタ クレスタ 2.5 スーパールーセント G(全3記事)

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text : Rino Creative/リノクリエイティブ photo : AKIO HIRANO/平野 陽

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