制動性能大幅アップ! 4輪4ポットキャリパー化「気がねなく乗れる安心感がいいですね」|1965年式 プリンス グロリア スーパー6 Vol.3

購入したときから前後のシートは張り替えられていて、ブルーとホワイトの2トーンコーディネートだ。

       
18インチホイールとディスクブレーキの導入で、重厚なプリンス・グロリアをスマートに楽しむ

旧車好きの中には、もろもろの事情で購入をためらっていたが、ちょっとしたきっかけが元で、一気にのめり込むオーナーもいる。
もちろん、最初からフルカスタム&フルチューンとはいかなくてもOK。
このコーナーでは、旧車にちょっとしたスパイスを投入し、新しく旧車ライフをエンジョイしているオーナーを紹介する。

【1965年式 プリンス グロリア スーパー6 Vol.3】その姿は、日本車ばなれしたド迫力


【2】から続く

 最初に取りかかったのは、足まわりやブレーキをバラす作業。長年蓄積されたオイルやグリル、アンダーコートなどが固まっているため、ボルトを緩めるのもひと苦労。外したパーツをキレイに洗浄することが最優先された。

 まずローダウンに関しては、リアは板バネだったので、ワンオフでアダプターを製作し、板バネの位置をホーシングの上から下へ移動。これで4インチほどリアは下がった。フロントはダブルウイッシュボーンなので、太くて短いスプリングを用意。装着することで4インチローダウンできたそうだ。

▶▶▶【写真27枚】ノーマル時の昭和初期の時代を感じさせる古典様式のフロントドラムブレーキなど

 次は、4輪ディスクブレーキ化。純正では4輪ドラムブレーキなので、4ポットキャリパー×4、ローター×4、ブレーキホース×4、取り付け用ブラケット×4、マスターシリンダーとプロポーショニンググバルブも準備。ホイールのP.C.D.を4H139から6H139に変換するアダプターも製作。 足元を飾るホイールは、INTRO VISTAのワンオフ18インチの7J。これを前後に装着し、見事にの希望どおりのスペシャルなグロリア スーパー6が完成。その姿は、日本車ばなれしたド迫力のものになった。



純正の4H、PCD139というありえないサイズから、6H、PCD139に変換するためのアダプターもワンオフで製作した。





ハブボルトを長いものに入れ替え、ブレーキキャリパー用のブラケットを取り付けた。





リアのブレーキにも、フロントと同じウィルウッドの4ポットキャリパーとドリルド&スリットローターを装着。古典的なドラムブレーキから、一気に最新モードにバージョンアップ。


▶▶▶【写真27枚】ブレーキの前後バランスを調整するために装着されたウィルウッドのプロポーショニングバルブなど

OWNER’S VOICE

「気がねなく乗れる安心感がいいですね」と、載せ換えエンジンのメリットを語ってくれたオーナー。その日の気分に合わせて純正M型エンジン搭載のMS52ワゴンとの乗り比べを楽しむ、大のグロリアフリークだ。




1965年式 プリンス グロリア スーパー6 (S41D)
SPECIFIVATION 諸元
● エクステリア : フルノーマル
● エンジン : G7型
● 吸排気系 : KRZワンオフ
● 電気系 : L型用ブラックオルタネーター
● サスペンション : (F)ロワリングスプリング、
(R)KRZワンオフフリップキット+ロワリングブロック
● ブレーキ : ウィルウッド製4ポットキャリパー+
KRZφ310mmローター(4輪)、タンデムマスター(1インチ)、
ウィルウッド製プロポーショニングバルブ
● インテリア : モトリタ製ウッドステアリング、KRZワンオフ削り出しボス、
シート&ドア内張り張り替え、ケンウッド製ヘッドユニット
● タイヤ : ピレP1 215/40R18
● ホイール : INTORO VISTA 18×7J


初出:ノスタルジックスピード 2016年11月号 Vol.011(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1965年式 プリンス グロリア スーパー6(全3記事)

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photo : KIYOSHI NISHINO/西野キヨシ

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