憧れの3ナンバー・ストレート6搭載車の先駆け｜1966年式 プリンス グロリア スーパー6　Vol.1｜セダンの神髄

【1966年式 プリンス グロリア スーパー6　Vol.1】

　1950年代後半から60年代中盤まで、スカイラインやグロリアなど、今なお多くのファンがいる名車を製造していたのが富士精密工業、1961年2月に社名変更されたプリンス自動車工業だった。1957年4月に登場したスカイラインと1959年1月に発売されたグロリア。

　両車は初代において、同じ車体を使った兄弟車であり、違いは搭載するエンジンの排気量だった。スカイラインは1.5L水冷直列4気筒OHVのGA30型で、グロリアは1.9L水冷直列4気筒OHVのGB30型。3ナンバーの高級乗用車であるグロリアは、皇太子殿下（上皇陛下）のご婚儀を記念して製造されたもので、内装などの仕様も豪華な素材を用いて作られていた。

　一方、1959年当時の自動車税区分は、5ナンバーの小型自動車の上限が1.5Lであり、それ以上の排気量は3ナンバーの普通自動車となった。税額は5ナンバーが年間1万6000円、3ナンバーが3万6000円で倍以上（さらにホイールベースが3048mmを超える3ナンバー車は6万円！）。つまり、スカイラインは5ナンバー、グロリアは3ナンバーとなり、両車は明確なすみ分けができていた。

モールやメッキパーツを多用して、高級感を演出したデザインなど【写真9枚】



Vol.2、Vol.3に続く

1966年式 プリンス グロリア スーパー6（S41D-2）
SPECIFICATIONS 主要諸元
全長 4650mm
全幅 1695mm
全高 1480mm
ホイールベース 2680mm
トレッド前/後 1380/1400mm
最低地上高 220mm
室内長 1870mm
室内幅 1430mm
室内高 1160mm
車両重量 1320kg
乗車定員 6名
最高速度 155km/h
登坂能力sinθ 0.37
最小回転半径 5.4m
エンジン型式 G7型
エンジン種類 水冷直列6気筒SOHC
総排気量 1988cc
ボア×ストローク 75×75mm
圧縮比 8.8:1
最高出力 105ps/5200rpm
最大トルク 16kg-m/3600rpm
変速比 1速 2.980/2速 1.618/3速 1.000/OT 0.777/後退 3.237
最終減速比 4.875
燃料タンク容量 50L
ステアリング形式 リサーキュレーティングボール
サスペンション前/後 ダブルウイッシュボーンコイル/ド・ディオンアクスル+リーフ
ブレーキ前後とも ドラム
タイヤ前後とも 7.00-13-4PR
発売当時価格 105万円

初出：ノスタルジックヒーロー 2014年8月号 Vol.164（記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです）

1966年式 プリンス グロリア スーパー6　（全3記事）

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