【軽トラ6輪カスタム!!】ベッド2コイチ&リアフレーム60cm延長+アルトのリアアクスル移植で64キャリイがマイクロカミオンへと変貌!

軽トラに6輪化カスタムを施した2台のキャリイ

       
遊びゴコロと必然性から生まれた
6 WHEELERの軽トラBROS!!

【画像14枚】怒涛のコンボイマフラー、均整の取れた6輪スーパーロングベッド、アルトのリアサス一式をゴッソリ移植した足回りなど、驚愕の6輪カスタマイズはココから見よ!

ストレッチされた荷台とリア2軸の6輪化の大胆モディファイで、元が軽トラのキャリイだとは思えないほどの強烈なインパクトを放ちまくりのこの2台。

厳密には全長が軽規格をオーバーしちゃってるので、法的には軽トラではなく小型貨物車のナンバー区分になるが、両車ともれっきとしたフル公認車両。
そのうえ仕事グルマとしてバリバリ稼働中ながら、ベッド2コイチでのリアフレーム60cm延長+アルトのリアアクスル移植で、ありふれた64キャリイを粋なマイクロカミオンへと豹変させている。

オーナーは修理メインの鈑金屋のかたわら地元密着型のカスタムビルダーの顔も持ち、本誌カスタムCARと姉妹誌カミオンを30年以上も愛読する超ベテランだ。
そんなジャンルの垣根を超えたカスタム貨物車好きが高じるあまり、バイクやトラック部品を余裕で積める超ロングベッドの軽トラを我流で作り上げた処女作が、和製コンボイ風の和洋折衷センスほとばしる奥の青色キャリイとなる。

そして、ファニーな顔つきの手前の赤色キャリイは、市内でいちご農家を営むオーナーの古くからの友人が所有する2作目。
青果市場にいちごを運ぶのにちょうどいい荷台の広さに惚れ込み「オレにも作ってけろ‼」と、4WD車をベースに製作依頼。

顔面はキャルステージのフェイスキットでの50’sのシボレー風にイメチェンし、同社キットを用いたサイドやリアはFRP延長やデコトラ用テール埋め込みなど独自のアレンジを投入。

足元には1円玉ホイールことSSRスピードスターのMK1を奢り、走る広告塔として活躍中だ。

2台とも地元じゃ有名車だけに、トラック文化が息づく港町・石巻のご当地仕様として注目を浴びそうデス‼



>>古風なワイルド感が漂うメッキのパイプバンパーは、初代WD21テラノ純正オプションの当時物を発掘して加工装着。丸フォグは往年のシビエ製ハロゲンで、グリル上のエンブレムは三菱FUSO用のFを取って「USO」(ウソ)にしたおやじジョークだそう(笑)。


>>ホイールは6輪ともハヤシストリートの13×6.5J。この写真でもちらっと見える、フレークペイントで総塗りの真っ赤なシャシーはデコトラを意識した演出だ。


>>荷台の床面と三方開きのアオリ内側は、縞鋼板を切り張りしたダイヤモンドプレート風のインナーパネルで保護。働くトラックらしい見栄えと積載時のヘビーデューティな実用性を両立している。


>>小さなコンボイを主張する煙突マフラーは60φステンレス管によるワンオフメイドで、マニ割りによる迫力の排気音も抜かりナシ。ショップの屋号入りの背抜きパネルの下は、工具箱を兼ねた収納スペースとなっている。


>>シートはステッチ柄のブルーのラメ生地で張り替え。キャビン背面はステンレス板でワンオフしたボックスを備えることで、リアウインドー部分を背抜きスタイルにアレンジしている。もろデコトラ意識のコーディネートが無二の個性バリバリだ!


>>2台とも、後輪駆動のドライブトレインはそのままに、後端を60cm継ぎ足したリアフレーム部分に、アルトのリアアクスルを合体して2軸化。全長は通常のDA63Tキャリイの3395mmに対し4mオーバーとなっている。


>>リアの駆動輪はリーフリジッドの前側のみで、後ろ側はアルトのリアサス一式をゴッソリ移植したため、アクスルビーム式となっている。


>>新鮮ないちごをイメージした真っ赤なボディは、マツダ純正色のソウルレッドクリスタルメタリックを用いた全塗装によるもの。ユーモラスな顔面およびライトのアイブローは、50’sシボレーがモチーフのキャルステージ製キット“シェビートラック”を装着している。



>>三方開きの横側のアオリは、延長した荷台のフロアに合わせて2台分の純正品を溶接合体。荷台下のサイドパネルはキャルステージ製のFRPパーツで、リアも同社製パネルを用いたうえでジェットイノウエの丸型テールを塩ビ管の台座で奥側にオフセットさせて収めている。


>>ホイール&タイヤは6輪ともSSR MK1の14×7Jに165/55タイヤの組み合わせ。ビス留め風のオーバーフェンダーは前後ともはろーすぺしゃる製で、リア用は2台分を用いている。


>>サイドのあおりは純正のままだと開閉時にオバフェンに干渉するため、大型トラックのリアゲート用を加工流用したロングヒンジで対処。アオリはフルポリッシュのステン張りの外面に対し、内側は縞鋼板を張って実用性を重視している。


>>内装は小径のモモステやレッド/ブラックのシートカバーなどでスポーティにキメッ☆ シフトレバーはデコトラ御用達のクリスタルシフトノブで、石巻のトラッカーらしいアイテムチョイスだ。


>>6輪化カスタムは数あれど、軽トラベースという大胆さはなかなかのインパクト!  “軽自動車”というアイデンティティを捨ててまでカタチにしてしまったのには素直に敬服だ。仕事で使うにあたり、荷台が大きくなったことで実用性が高いのもナイス!!


『カスタムCAR』2021年12月号掲載
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)
BASE CAR:キャリイ4WD/2005年型(右)、キャリイ/2002年型(左)
SOURCE:エム・ボディ

PHOTO/塩谷佳史 TEXT/コンヒデキ

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