ハズしの美学をニッチベースで突き詰めたワンダーなネオ・キャルLOOKシビック!!【画像8点】USDMワンダーの詳細はコチラから☆シビックといえば、USDMスタイルで不動の人気を誇るテッパンベース。
なかでも歴代4代目のEF系は、今や80’sネオクラシックの王道として人気だが、その前の“ワンダーシビック”こと3代目は、現存台数の少なさもあってマイナーなのが実情だ。
だが、そんな絶滅危惧種の地味センホンダが持つ魅力に取り憑かれたのがこのマシン。
空冷VWビートルやゴルフⅡ、EFシビック2台を乗り継いできたオーナーならではの、独自センスが炸裂したのが、淡いブルメタのボディカラーもUSDMツウをくすぐる前期’84年型の3ドアハッチ。
5年前に手に入れたベースは、非ツインカムのしょぼグレード。
年式相応にヤレていた個体を欠品パーツの収集も含めたレストカスタムでバリッとよみがえらせたのが現在の姿となる。
US前期共通の奥目顔や片側のみのドアミラー、当時オプションのルーフラックなどで、外観はアーリー80’sの北米日本車の象徴的なディテールをキッチリ踏襲。
その土台のもとでEFシャトルのRV仕様“ビーグル”専用品やオプションフォグ、さらに鬼レアなロンザのスモークテールといった昭和アイテムを違和感なく盛り込んでいるのもこのワンダーの特色だ。
“シビック=走りのホットハッチ”の定番に背を向け、クラシックVWのカスタム手法を取り込む現代感覚のレトロミクスチャーが、独自の個性を放つゆえん。
そのキメ手の一角を担うのが、純正13インチ改16インチのリバレルホイール。
生足で極限まで下げたフォルムにドンピシャなうえ、ワンダーシビック本来の味わいをリスペクトしたクロウトなアプローチとして訴求力バツグン♪
決して万人ウケしないのはオーナーも承知のうえだが、USDMに幅広く精通したシャコタンマニアの琴線に触れるのは確実だ。
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>>フロントサスはトーションバー式のため、ベタ落ちのシャコタンが難儀なのがワンダーの泣きドコロ。カラー溶接式のワンオフ車高調で往年のグループAレーサーさながらの低重心フォルムをモノにした。
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>>スモークテールカバーは’80年代のLONZA(ロンザ)製。箱入りのデッドストックを昭和物マニアから入手した。バックフォグはEFシャトルのビーグル純正品を移植済み。マフラーはワンオフで、CBアコード純正オプションのマフラーカッターを組み合わせている。
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>>国内版は1.3ℓの廉価版のみだが、北米前期型では全車に採用されていた規格型レンズの奥目顔。右がワグナー製、左がシルバニア製とアメリカの別ブランドのライトを装着して、あえてチープ感を演出しているのもスタイリングの妙。コーナーマーカーは貴重なTYC製のクリアタイプで、EFビーグル用のヘッドライトウォッシャーやCIVICロゴ入りのオプションフォグで80’sレトロな雰囲気をプラスした。
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>>過去、ポルシェアロイやフィフティーン52など数セットのホイールを履き替えてきたすえのファイナルアンサーが、この16×7Jホイール。4つの丸穴デザインのディスクは、ワンダーシビック前期の純正オプションアルミそのものだが、本来のサイズは13インチのハズ……。実は純正アルミのディスク部分のみを切削し、BBS-RSの16インチリムと合体させた世界に1セット(!?)のリバレルホイールなのだ。
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>>ベースは排気量1500ccの25Rで、ボディカラーは国内未設定のUS純正色アイスブルーメタリックで全塗装済み。屋根にボルト留めのルーフラックは新車当時のUSディーラーオプション品。ネットオークションにたまたま出品されていたユーズドの直輸入品を運よくゲットできたそう。
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>>1.5ℓ SOHCのEW型だが、排ガス清浄装置CVCCの補器類を外してスッキリとしたビジュアルに。ヘッドカバー塗装や社外エアクリーナーのほか、バッテリーを室内にリロケート。空冷キャルルックビートルのエンジンルームをオマージュした演出が光る。完全ワンオフのタコ足にも注目。
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>>ステアリングはレナウンの並行モデルで、クラシックな3スポークがコクピットの雰囲気にマッチ。ブルーのダッシュマットは90’s当時物のムーンアイズ製となる。
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>>フロントシートはレカロに交換し、リアシートは取っ払って2シーター化。バッテリーは運転席の真後ろのフロアにリロケートされている。
『カスタムCAR』2019年1月号掲載
BASE CAR:シビック25R(EAH)/1984年型
SOURCE:曽根製作所/フーリン