【カラーリングはモンスターズ・インクの“サリー”から】スラムドスタイルの異端児510ワゴン

アメリカの日本旧車マーケットでも大人気な510型ダットサン

       
モンスターズインク色でまとめた
セミトレ+4輪エアの510異端児!

【画像9点】激低車高を作り出す足回りの全容はコチラ!

510型ダットサンといえば、アメリカの日本旧車マーケットでも人気車種のひとつ。
そのなかでも、全米ニッポン旧車集会「JCCS」でも異彩を放つこの510(しかもワゴンで、もちろんレフティ)をご紹介☆

ガッツリ被ったタイヤ&ホイールを見ればお気付きのとおり、前後輪ともにエアサスが組み込まれ、リアタイヤは見事なハの字を刻んでいる。

と、これが510セダンやクーペなら、リアにキャンバーが付くのはアタリ前の話。
でも、510ワゴンのリアはリジットアクスル形式だから、通常こういうスタンス(ネガティブキャンバー)にはなりえない。
聞けばやはり、セダン/クーペ系リアセミトレーリング形式を移植し、IRS(リア独立サスペンション)化した模様。
これにより、まるで地面に座っているかのような超低重心ワゴン、というコンセプトを実現しているのだ。

一方でこの510ワゴンには、お茶目なコンセプトもある。
“サリー・ザ・ワゴン”というこのクルマのショーネームが示すとおり、『モンスターズインク』の主人公キャラ「サリー」をモチーフにしたカラーリングを内外装に応用しているのだ。

そのため、外装はオリジナルペイントのターコイズブルーを保ち、内装はパープルを基調にシートを張り替え済み。

パフォーマンス系アップグレードに関しては、アメリカではポピュラーなKA24DEエンジンをスワップし、インジェクションの扱いやすさとトルクフルな乗り味を手に入れている。

一見、日本のマークⅠホイールにも見えるクラシックなドラッグレーシングホイールの代名詞ともいえるセンターラインのホイールをセットしたことで、パフォーマンスイメージのブラッシュアップにも抜かりがナイス!


>>サリーのアクセントカラーであるパープルでペイントし、必要最低限のハーネスの取り回しにより、クリーンに仕上げたエンジンベイ。もはや純正L型4気筒エンジンの面影はなく、代わりにアメリカではポピュラーなKA24DEが鎮座する。排気量アップとインジェクション化により日常の扱いやすさを格段に向上させた。


>>マフラーはカスタムメイドのデュアルリアサイド出しを装着する。



>>アンテナボールのマスコットやエンジンベイのぬいぐるみに表れているように、モンスターズ・インクの主人公であるサリーがこのクルマのカラーコンセプト! エクステリアはサリーのメインカラーであるターコイズブルーで、新車当時のストックペイントながら今もなお輝きを保つ。


>>リアビューはサイドマーカーやフューエルリッドなどをスムージングしたことで、スッキリした印象に仕上げた。ホイールはセンターライン製で15×7J ゼロSETを着用する。


>>下回りではアルミ製フューエルタンク越しに、IRS(リア独立サス)化の証しである、デフキャリアと左右ドライブシャフトがしっかり確認できる。エアサスのコンプレッサーなどは、リアエプロンとフューエルタンクの間にインストールし、下回りをクリーンにまとめた。


>>セダン系セミトレサスの流用により、見事なリアキャンバーを実現。4輪エアサスでスラムド&モンスターズインクカラーが強烈なインパクトを与えている。


>>パープルとブラックを基調に張り替え済み。シートバックおよびシートクッションのダイヤモンドキルト部分とシートパイピングには、サリーのサブカラーであるパープルを使用している。


>>エアサスのコントロールスイッチは、センタークラスターの灰皿内に仕込まれている。


>>リアのラゲッジルームは、70’sの雰囲気にマッチした色合いのウッドでフローリング化。エアサスタンクをマウントしている。


『カスタムCAR』2019年1月号掲載
BASE CAR:ダットサン510 ワゴン/1971年型

PHOTO/平野 陽 TEXT/One-O-Eight Productions

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