【ジムニー狂想曲②】完成はなんと18年前!アゲのジムニーに飽き、シャコタンスタイルカスタムにしたSJ10ジムニー!

Base Car:1979年型 ジムニー55 バンタイプ(SJ10J)

       
もはやジムニーに見えない低車高っぷりに加え、19インチのクロームホイールを絶妙なキャンバーでツライチ履きした、想定外のローフォルムがやたらとキマっている初代SJ10ジムニー!!  しかもプライベーターによる完全DIY作のうえ、軽カーの過激なシャコタンメイクに流行の火が点くはるか前の2005年にすでにビルドされていたという、アンビリバボーな事実にも仰天絶句なのだ。

 そんな激低SJジムニーのオーナー兼ビルダーは、競技車両やジャンクも含め10数台の旧式ジムニーを所有する筋金入りのマニア。しかもシャコタン仕様を作ろうと思ったキッカケは「アゲのジムニーばかり作ってきたので、飽きちゃって……」との話。ほかに所有するSJ系ジムニーのハイリフト仕様の兄弟車ノリで、自らコツコツと手がけたのが今から16年前のこと。もともとカスタムカーのイベントには、さほど興味がなく、完成後はオフ会に数回参加した程度だったため、アンダーグラウンドな存在だったのが実のトコロだ。

 しかもその後はオフロードレースに没頭していたため、ガレージの片隅でホコリを被った状態で長年お不動様となっていたそう。だが昨年になって自ら主催するオールドジムニーのミーティングに持ち込むべく路上復帰させることを決意し、かつて仕上げた内外装を生かしたまま、モンローのエアショックによる車高調整をプラス。その結果、十数年の眠りから覚めたのがこの姿なのでアリマス♪

 2駆化のスラムドや、さりげないボディワークなどSJ系ジムニーを熟知したレストカスタムは現代の時流にマッチした個性と色気が満点。ジムニーいじりの余興が高じた完全な自己満足の産物ながらも、カスタムシーンの表舞台に一石を投じる存在なのは間違いナシだ!




【画像11枚】個性があふれるカスタムポイントはバンパー&フェンダー。大径ホイールをいれるためにかなり加工した!全貌はコチラ!



>>初代ジムニーならではのスパルタンな味わいが光る鉄板むき出しのコクピット。シートはコブラのフルバケで、ステアリングはモモに交換。



>>インパクト大のサイド出しのデュアルマフラーは、オーナー自作のワンオフメイド。エンジンは排気量550ccのLJ50型のノーマルスペックだが、エキゾーストから豪快な白煙とともに甲高い2ストサウンドを奏でる。


初出:カスタムCAR 2021年4月号 Vol.510

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1979年型 スズキ・ジムニー55 バンタイプ(SJ10J)

PHOTO / 南井浩孝 TEXT / コンヒデキ

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