【チャネリングの大技にエアサス装備のオールドアメバン】ビーチサイドで絵になるダッジ・A100!

Base Car:1967年型 ダッジA108

       
ヒッピー文化やサーフカルチャーの後押しもあり、1960年代中盤あたりからカスタムバンのブームが爆発的に盛り上がった。その主役といえばシェビーバン、フォード・エコノライン、そしてダッジAシリーズ。コチラのダッジA108はロングボディ版だが、小さなトリビアを入れると、その名前はホイールベースが約108インチであることに由来する。

 さて、そんなクルマを由緒正しく趣味のサーフィンに使おうと手に入れたのが、愛知県でボディショップを営むオーナー。だが問題は、彼が普通の職人さんではなかったということから始まった……。

「ん〜、屋根が高くてサーフボードを積みにくいなぁ」とつぶやいたかどうかは定かでないが、はたと思いついたのはエアサスも併用したスラムドバンの製作。モノコックボディだし、サスペンションの取り付け位置アップも面倒、とばかりに彼が導入したのは「チャネリング」。室内と外板の境目をグルリと一周カットしてフロアを切り離し、ボディを深く被せて再溶接するという激大技だ!

 そんな一般の人には絶対できない芸当で全高を18cmほど落とすことに大成功。フロア下面とサイドシルがほぼツライチの高さまでそろったゆえ、エアサスで車高を落とせばホラ、サーフボードも積みやすいでしょ♪ 正直ちょっと違う気もするが、おかげでステキなサーフビークルの出来上がり。床がカサ上げされたことでシートの裏にフロントタイヤが食い込んでいたり、カーゴスペースの高さが減ったのはご愛敬。だってこんなに楽しいクルマでサーフィンに行けるのだから。

 ちなみにカーゴスペースにサーフボードを積まず、わざわざルーフに縛りつける理由は……ビーチサイドではそれが一番絵になるから! と、今週末も海に向かうオーナーでありマシタ。




【画像11枚】カスタムポイントは7インチ・チャネルによる限界車高!夏っぽさを全力演出。全貌はこちら!



>>まるで地面をえぐるかのような激低車高がクール!チャネリングしたことにより、サイドステップ下面とサイドシルが着地する。モール類を取り払い、ドアハンドルをスムージングしたことや、パネルバンであることから、より一層ロー&ロングに見える。ボディはサフェーサー状態だが、色味も相まって砂浜におけば夏っぽさ全開だ。



>>ダッジはP.C.D.が114.3のため、国産車両の7J鉄チンを流用セット。ただ、流用するのでなく、フェンダー内にきっちり収めるため、ディッシュ部を一旦切り離し、リム部分を内側へオフセットした。


初出:カスタムCAR 2018年8月号 Vol.478

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1967年型 ダッジA108
協力:太陽自動車

PHOTO / 早川俊昭

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