【リア足ナローに真髄見たり!】ベースカーは61チェイサー。”当時では決して成し得なかった大人のシャコタン”!

Base Car:1982年 チェイサーアバンテ ツインカム24

       
今や人気も上昇の一途をたどり、シャコタン旧車の定番として君臨するGX61。その第一次カスタムブームは今を遡ること30年ほど前。当時のヤンチャな若者にとってはちょいと型落ちで、イジるとなれば、ノーサスでのシャコタンがスタートライン(笑)。まるで漫画『シャコタン☆ブギ』の世界そのままで、モテるためのクルマ作りが基本。そう、クルマ好きな若者にとっては、まさしく遊べる恰好のベース車だったのだ。

 この61チェイサーに乗るオーナーも、御多分にもれずGX61を乗り継いだ当時世代のお方。大人になって改めて欲しくなり、各方面で探し続けて出会ったのがこの極上のアバンテだ。もちろん当時とは違い、カスタムに対する知識や経験も積んで現在に至っているため、そのノウハウを余すことなく投入。“当時では決して成し得なかった大人のシャコタン”を目指しているのだ。

 足元はフロント8.5J、リア10Jのスターシャークを、アウトリップでぶち込み! 特にリア足にキモがあり、セミトレのマウント位置は約8mmナロード。それと共にフェンダーを純正ラインに準じてわからない程度にワイド化。低さが際立つ美脚を生み出した。もち、この状態でもきっちりストロークさせ乗り心地も確保。時代を経てタマ数も減少しているGX61だけに、作りはもちろん扱い方もジェントルに進化させたワケ。

 あれから30年。当時の若者も立派な大人になり、クルマに対する意識も大きく変化した。そんな大人がクルマのイロハを教えてくれたGX61に、改めて魅力を感じるのは単なるおセンチ気分に浸っているからではない。今のクルマには失われた個性や造形美を持つだけでなく、何よりも現代的な足のフィットメントが似合うからこその選択なのである。





【画像10枚】足回りは昔のスタイルではなく現代的アウトリップ!全貌はこちら!



>>ツインカムで高回転まできっちり回り、なおかつ心地よい6発サウンドが楽しめるトヨタの名機1G-GEUは、今でもオールドトヨタ好きの間で人気を誇るエンジン。



>>写真ではほぼ見えないが、水野ワークス謹製のオリジナルタコ足をセットし、そこからワンオフのステンデュアルマフラーでコーデ。スタイリングはもちろんのこと、抜けの良さを獲得した。これにより1Gらしい、甲高いサウンドを奏でるのだ。


初出:カスタムCAR 2018年12月号 Vol.482

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1982年型 チェイサーアバンテ ツインカム24
協力:水野ワークス

PHOTO / 南井浩孝 TEXT / 渡邊大輔

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