【アメリカンV8エンジンを称えよ!】パワーがないならエンジンを変えちゃえ!贅を極めたショーカーM3爆誕!

Base Car:1995年型 BMW M3

       
日ハム新監督、いやビッグボスの新庄は言った。「『ファンへのメッセージ』ってシステム、もうやめません?」と。彼はなぁなぁで続いてるナゾの常識ってヤツを真っ向から拒否。新たな価値観をブチ上げようとしているのだ。この感覚をクルマの世界でカマそうとしているのが、群馬でムーンテックというショップを経営しているオーナーだ。

 彼が拒否したのは、BMWらしさの根源である直6エンジン。しかもハイパフォーマンスモデルであるM3の心臓だ。「これ辞めたら、もうビーエムじゃないっしょ!」と、目クジラ立てる外野の声をガン無視して、

「だって、パワーあるエンジンのほうがおもしれぇー♪」とばかりに、アメ車エンジンの代表格・シボレーV8をエンジンルームにぶっ込んだ。

 実はこの手法、アメリカではかなりメジャーなもので、載せ換えのためのキットが山ほど販売されている。もちろんエンジン本体は、アメリカの威信をかけたV8OHVだもの、チューンドパーツは選び放題やりたい放題。ここではLS1のアルミブロックにLS3のポーテッドヘッドを装着、ハイカム&強化プッシュロッドもぶち込み480psの馬鹿ヂカラを発生。純正の直6は、いかにM3といえどたったの243psしかないから、その差はほぼ倍。アクセルをグイッと踏めば異次元の加速をみせ、その反面たっぷりあるトルクのせいで乗りやすさもアリ。こう聞けば、なんか純正エンジンにしがみついてるのがアホらしくなってくる。

 こんなスーパー兵器をオーナーは新品パーツでのレストア、内装のフルリメイク、エアサス、リバレルのホイールといった面々でショーカー仕立てに。やっぱカスタムって、人がやらないことやらないとダメっスね!







【画像11枚】純正フェンダーを保った美しき足元。ドイツ本国への敬意も忘れない!全貌はコチラ!



>>ボディカラーとの相性を計算して、内装のカラーにはオレンジを選択。インパネ周りからレナウンのステアリング、センターコンソール、ブリッドガイアスバケットシート、オートパワーのロールケージまで、ものの見事にオレンジ革張りに!


>>ミッションはGMの6速MTであるT56。さすがにミッションの長さが違うのでリンケージを使って前方にオフセットし、純正同様のジャストな位置にレバーが来るようにしていた。


初出:カスタムCAR 2022年1月号 Vol.519

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

Base Car:1995年型 BMW M3
協力:MOONTECH & PLOOM

PHOTO/佐藤亮太 TEXT/佐藤アオキ(rsf)

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