「岡山国際をカッ飛ばす!」ちょっ速トゥデイ・ブラザーズ!!

       
ホンダのトゥデイといえば今や原チャリの名前に変わってしまったが、昭和末期から平成初頭に人気を博した軽自動車が元祖トゥデイ。岡山のプライベーターが製作したコチラの歴代トゥデイ・ブラザーズは、年式相応とは思えないバリッとした外観に加えシャコタンぶりも完璧。だが両車の神髄は、闘うベビーギャングよろしく、見た目を裏切る走りのスゴさなのだ。



チンスポやナポレオンのGTミラーが昭和ちっくなヤンチャさを放つブラックボディの2代目JA4型は、過去5年間660cc軽カーのアマチュアレースで、何度も優勝した実力派。ボディはFRPパーツや樹脂ウインドーなどで徹底した軽量化が図られており、サスやブレーキも数々の他車部品流用やワンオフ加工で理想のセッティングを得た実戦主義のDIY作だ。心臓は標準のE07型ながらも中身は別物で、フルバランス取りでの内燃機チューンやヨシムラのTMRキャブを筆頭とするバイクの競技パーツも駆使された技量とアイデア勝負の本気スペックで熟成済みだ。



そんな「サーキットで勝つ!」を前提としたトゥデイ道へと平木サンを駆り立てたのが、パステルグリーンのボディに懐かしさを覚える初代JW3型を駆るオーナー。標準よりデカい14インチのスーパーラップの軽量ホイール以外は純正然としているが、中身も戦闘力もコッチがはるかに上♪ 実はこの1台、ホームグラウンドの岡山国際サーキットでは『世界最速の軽自動車』の異名を持ち、2年前に行われた無差別級コンペでポルシェやフェラーリを後塵に追いやり総合2位、国産車クラス優勝という恐るべき戦歴を残したことでチマタで有名なのだ。20年選手の軽だろうが速いクルマは美しい。研ぎ澄まされた機能美あふれる姿に、レーシングスピリッツの美学を見た。



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【『カスタムCAR』2017年1月号掲載】

BASE CAR:トゥデイ 1990年型 トゥデイ93年型

PHOTO/南井浩孝

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