男樹丸vs昭魂丸 古き良き時代のアートにまい進する埼京の熱血レトロいすゞフォワードダンプコンビ!

同系統ながらもそれぞれの違いにご注目!

       

“美学と誇り”&“裏金”を駆使して勝負!

男樹丸さんと昭魂丸さんはいずれも中型車の増トンダンプをベースにレトロアートを展開中だ。知り合って2年足らずながら、今ではあうんの呼吸を誇るよき相棒だ。

「人よりクルマのほうの衝撃が強すぎて、初対面のときの辻さんの印象は……ほとんど残っていません(笑)。自分と同じようなベース車で、あそこまで’70年代風に飾り上げてるクルマはみたことがありませんでしたので。でも、レトロを愛する者同士、いろいろと話が合ったので嬉しかったですね」と男樹丸さん。

一方の昭魂丸さんは「もともとウワサでは『おかしいのがいるゾ』と聞いていましたが(笑)、実際にクルマをみたときは、『ホントにやってるなぁ』と感心しました。周りにレトロを極めている人がいなかったので、話をするとワクワクするんです。ボクらはふつうに話していますが、周りからは、こいつらマニアックな話ばかりしてるなぁ、と思われているかもしれません(笑)」。

そんな仲のいいご両人だが、心のなかではメラメラとライバル意識を燃やしている。

「昭魂丸さんのクルマを意識? めちゃめちゃしてますよ。新しいパーツが付いていたりすると、『オレも負けてらんねえぞ!』と気持ちが高ぶりますんで。でも、昭魂丸さんはお宝パーツや裏金をたくさんもっているようなので、ボクに勝ち目はないんですけど(笑)」と男樹丸さん。一方の昭魂丸さんも「またやってきたか、と刺激を受けることはしょっちゅうですが、それが自分のいいモチベーションになってます。ただし、断じて裏金はもっていませんから!」。

お互いを高め合うライバル関係は、この先ますます熱くなっていくことだろう。




お宝モノを多投し’80年代アートを見事に再現した男樹丸

「自分が追っかけをしていた少年時代にあこがれていたアート車のスタイルを再現しました」というレトロスタイルダンプだ。 年代モノのグリル(フォワードFX)への変更をはじめとした先祖返りは、同じくフォワード用のダブルバンパーや、角目4灯ヘッドライトの採用など、随所にみどころが目白押し。

男樹丸というニックネームは、少年時代に好きだったアート車から拝借したものだが、そのニックネームを刻んだバスマークは、当時の男樹丸のオーナーから直接譲り受けたお宝アイテムだという。

また、理想のスタイルを実現すべく、平型バイザーや丸パイプハシゴ、ウロコステンレス仕様のサイドバンパーなど、大型パーツ類にも’80年代を色濃く投影したアイテムをバランスよくコンビネーション。その的を射たスタイルは、目の肥えたレトロファンを間違いなく魅了するだろう。




昭和アートの息吹を感じる傑作レトロ風!

昭魂丸は、自身でコレクションするレトロアイテムを多数用いながら、全身を’70年代のアート車風に飾り上げた傑作車だ。 日野のKLーSSグリルを移植したフロントマスクは、 ウロコステンレスでこしらえた舟型バンパーとのマッチングも申し分なく、レトロな雰囲気を好アピール。

また、ルーフ上にスクエアなシートキャリア、キャブ側面に丸パイプハシゴを配置するほか、荷台周りに目を向けても、赤塗りしたサイドバンパーや、ウロコステンレス素材の燃料タンク&リアフェンダー、ケンメリ風のウインカー点灯を実現した3連丸テールなど、レトロなビューポイントを多彩に用意。

なお、シートキャリアやプロテク側面、アオリの下側などに多数の電飾を組み合わせることにより華やかなナイトシーンを演出している点も、’70年代を意識したこのクルマならではの真骨頂。古き良き時代のスタイルを再現した手腕に脱帽だ。

【写真8点】同車種かつ同系統ながらもそれぞれの違いにご注目!

カミオン2008年6月号ザライバルバトルをもとに再構成

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