高級車としてのクルマはアルファード、それ以外はハイエース。イメージ分担をしながら発展していった|ワンボックスパラダイス ハイエースの軌跡【2】

今回の取材のために希少な車両を用意してくれた

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ハイエースの名前が誕生したのは1967年。商用、乗用車としてバンやトラック、コミューターが発売された。そして、ハイエースと取り巻く環境の変化について触れていく。

【ワンボックスパラダイス ハイエースの軌跡 vol.2】

 90年代半ばになると、多人数乗用ワゴンの台頭が顕著になり、キャブオーバーからボンネットを持つセミキャブオーバースタイルのワンボックスカーが次々に誕生。ミニバンブームの到来だ。その流れを受けて、トヨタは最上級ミニバンとしてグランビアをリリース。その姉妹車となるグランドハイエース、ボディサイズがひと回り小さいハイエースレジアスやツーリングハイエースといった派生車を生み出していった。ただし、グランビアは欧州仕様のハイエースをベースにしているため、国内のハイエースとは別物だ。

 そして2002年、これらのミニバンを統合して、アルファードが誕生。これを機に、ハイエースワゴンのガソリン仕様は消滅。2004年、15年ぶりのフルモデルチェンジでH200系となったが、高級グレードのスーパーカスタムはその役目をアルファードに託して設定されなかった。しかし、このH200系はバンを中心に爆発的ヒットを記録している。

 こうした歴史をたどったハイエース。今回ハチマル世代のH50系とH100系の車両の手配に協力してくれたのは、福島県いわき市に店舗を構えるフルハートの代表。ハイエースを専門に扱っているわけではないが、代表はハイエース好きで造詣が深い。そのため、代表が仕上げた個体は状態が良いものばかりだ。
【画像7枚】スーパーカスタム4WDのボディカラーはシルバー×ブルーとホワイト×シルバーの2トーンの設定だった。2WD車と比べると車高の高さが際立つ

SHOP INFORMATION
フルハート

〒972-8321
福島県いわき市常磐湯本町高倉74-71
TEL 0246-43-1789
営業時間 9:00-19:00
定休日 不定休

山の谷間に広がる広大なバックヤードは、見渡すかぎりクルマが並ぶ。その中にはハチマル読者が思わず唸るような希少車や趣味的クルマも。代表が「面白そう!」感じたクルマが仕入れられ、ここにストック。仕上がりを待っている。部品取りの車両も数多く、困ったときにも力になってくれそうだ。




【1】から続く

ワンボックスパラダイス ハイエースの軌跡(全2記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:AKIO HIRANO/平野陽

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