グランドノーズ! 日本国内専用の240ZG登場|S30フェアレディZの魅力 Vol.3

日本のフェアレディZは2Lエンジンを積んでいる。これに対し海外向けのダットサン240Zが搭載するのは2393ccのL24型直列6気筒SOHCエンジンだ。パワーバンドが広く、信頼性も高かったため、モータースポーツ関係者からも高く評価されている。日本でも240Zを望む声が高まったので、71年10月に240Zシリーズを投入した。L24型エンジンは150ps/21.0㎏‐mの実力だ。しかもレギュラーガソリン仕様だった。

 240Zシリーズの頂点に立つのは、ロングノーズを一段と強調したグランドノーズ(Gノーズ)を装着し、ヘッドランプカバーやリベット留めのオーバーフェンダーを装着した240ZGである。これは日本専用モデルだ。このほかに240Z-Lと240Zを設定した。トランスミッションは5速MTと3速ATが選べる。最高速度は240Z-LとZが205km/h、240ZGは210km/hだ。

 L24型エンジンは、低回転から厚みのあるトルクを発生する。フラットなトルク特性で、3000回転以下のゾーンでも実用トルクに不満はなく、フレキシブルだ。さすがに6000回転から上の領域ではパンチ力も伸びも一気に落ちる。だが、常用域ではS20型エンジンよりはるかに扱いやすい。また、高回転まで回したときの振動はS20型より少なく、静粛性の面でも優位に立っていた。メンテナンスするのもS20型よりはるかにラクだ。

関連記事:世界を変えたスポーツカーZ|S30フェアレディZの魅力 Vol.1


 レースではS20型より速い走りを見せつけている。400ccの余裕が厚みのあるトルクを生み、コーナーの立ち上がりでZ432を置き去りにする。振動も少ないから、長い距離を走ってもドライバーの負担は少ない。

 73年10月に開催された東京モーターショーには2+2レイアウトの260Zを参考出品している。発売が期待されたが、オイルショックによって260Zの国内投入は見送られた。50万台を超える生産台数を誇り、世界一のスポーツカーに登りつめたのがS30/S31型フェアレディZだ。


Gノーズにヘッドランプカバーやオーバーフェンダーを装着したロングノーズモデル240ZG。



2393ccのL24型直列6気筒SOHCエンジン搭載。パワーバンドが広く、信頼性も高かった。


掲載:ノスタルジックヒーロー 2011年 10月号 vol.147(記事中の内容はすべて掲載当時のものです)

text:Hideki Kataoka/片岡英明

RECOMMENDED