マークIIと呼ばれる60スープラ【3】美しい白ヘッドをもつ、500psの2JZ型へDIYで換装!

美しい白に塗られたカバーが象徴的な2JZ型エンジン。オーナーのDIYでの換装だ

アメリカ指数が高いチューニングメニュー

マークIIと呼ばれる60スープラ【3】

 このスープラがここまでの大径ホイールを必要としたのは、ハイパワーなエンジンを搭載しているからでもある。

前述したように、このスープラのエンジンフードの下に収まるのは、北米モデルには設定のない2JZ型ターボ。

しかも500psを発する本気のチューンド・ユニットだ。オーナーは過去にもスープラ・マークⅡへの7M型換装を行った経験があり、この2JZ型換装も自ら作業。しかし配線作業に苦労し、その完成には1カ月を要したという。エンジンのみならず、クルマに関する作業は塗装以外、全部デビッドさん自身が行っており、このスープラには彼独自のノウハウが数多く注ぎ込まれている。足回りやブレーキ部分は流用パーツを駆使し、エンジンチューンも北米系メーカーのパーツを数多く投入。その結果、見た目以上に、中身もアメリカ指数が高いクルマとなった。

【画像17枚】ステアリング交換とピラーへの追加メーター程度で、ストックをキープしたインテリア。外観の特徴が無垢の鍛造アルミから削り出された贅沢なホイール。Pタイプホイールのデザインを生かしつつ、見事に大径化されている


キレイに収まった2JZ-GTE型エンジン。北米輸出モデルには設定がないレアなエンジンなのに、デビッドさんはフルチューンを敢行。


タービンはプレシジョン・ターボ製。700ps以上に対応する高性能モデル。


ラジエーターはKOYO製で、インタークーラーは日本では馴染みのないSPEARCO製。


燃圧もしっかりと管理。フューエルポンプはボッシュ、インジェクターは680㏄の大容量タイプ。


本来カリフォルニアでエンジンスワップは違法だが、このスープラは異なるエンジンの搭載が認可されており、コーションラベルにもそれに関する記述がある。

 ハイパワーなエンジンとワンオフしたホイールの組み合わせで、スペシャルな1台となったオーナーのスープラ。今後は内装をグレードアップし、さらに高いクォリティーを目指していくという。


OWNER 
16歳で免許を取得してから17年間、その車歴は2台のスープラ・マークⅡのみという筋金入りのスープラファン。1台目は7M型スワップ、2台目は2JZ型スワップで走りを楽しんでいる。

SPECIFICATION

84年式 トヨタセリカ・スープラ
エンジン:2JZ-GTE型/HKS264度カム/680ccインジェクター/BOSCHフューエルポンプ/TIALウェストゲート/プレシジョンターボPT6266DBBタービン/MAP-ECU2コンピューター/KOYOラジエター/ワンオフインタークーラー/マグナフローマフラー
駆動系:R154ミッション/OS技研STRツインクラッチ/トゥルートラックデフ
足回り:F:MR2用KYBストラット改&QA-1コイルオーバー/R:フォード・フォーカス用KYBショック&強化スプリング/強化スタビライザー/ウレタンブッシュ/Kmacキャンバープレート/キャンバー調整済みリアクロスメンバー/
ブレーキ:ジム・キングブレーキアダプター/ウィルウッドキャリパー
タイヤ:ハンコック VENTUS V12 evo F:245/40/17 R:295/35/18
ホイール:ボイド・コディントン製Pタイプホイール F:17×8J R:18×10J (※特注品)
内装 : INNOVATE A/Fメーター/バキュームメーター/ターボタイマー/ブーストコントローラー/ボストン・アコースティック・スピーカー/ロックフォードアンプ

【画像17枚】ステアリング交換とピラーへの追加メーター程度で、ストックをキープしたインテリア。外観の特徴が無垢の鍛造アルミから削り出された贅沢なホイール。Pタイプホイールのデザインを生かしつつ、見事に大径化されている

マークIIと呼ばれる60スープラ(全3記事)

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初出:Nostalgic SPEED vol.002 2013年 11月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

TEXT : TAKAYOSHI SUZUKI/鈴木貴義 PHOTO : AKIO HIRANO/平野 陽

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