2台目のSA22C【2】衝撃効果向上型ターボで165psをゲット|1983年式 マツダ サバンナRX-7 ターボ GT-X

フロントミッドシップに搭載される12A型ターボは、パワフルなだけでなくウルトラスムーズ。取材車両はエアクリーナーが交換されていた

【1983年式 マツダ サバンナRX-7 ターボ GT-X Vol.2】

約7年というモデルライフ中に数回のマイナーチェンジを実施。そのなかで最大のトピックが、1983年に追加されたターボ仕様だ。SA22Cにターボが追加される前年に、すでに世界初のロータリーターボとしてコスモ/ルーチェに搭載されていたが、さらに改良を施して出力を向上。タービン本体は従来型と同じだが、タービンブレードの形状を一般的な反動型から衝撃効果向上型へ変更。さらに、ブレードとコンプレッサーを小型・軽量化することで、従来型よりも最高出力を5psアップさせつつ、低中速域でのトルク増大とレスポンス向上を実現した。

もちろん、パワーアップに伴いほかの部分も強化。足まわりはセッティングを変更し、60偏平タイヤを採用。さらにブレーキも4輪ベンチレーテッドディスクとし、ローターの径や厚みも拡大。パワーアップだけでなく、すべての面がアップデートされたのである。

なお、85年には後継のFC3Sがデビュー。SA22Cをしのぐほどの人気モデルとなり、現在もオリジナル志向のユーザーからチューニング派まで、幅広いファンから愛されている。


>>【画像16枚】軽量・コンパクト・ハイパワー 三拍子そろったロータリーロケット。フロントスポイラーもスピードガレージG5製。ウインカーが左右まで回り込んでいない形状を見れば、前期用ということが分かる


スライドだけでなくチルトアップも可能な2ウェイサンルーフは、ターボGT-Xにメーカーオプションで設定されていた。
>> スライドだけでなくチルトアップも可能な2ウェイサンルーフは、ターボGT-Xにメーカーオプションで設定されていた。


ホイールはロンシャンXR-4の15インチ。ハチマル車では定番のチョイスと言えるが、SA22Cの雰囲気によくマッチしている。
>> ホイールはロンシャンXR-4の15インチ。ハチマル車では定番のチョイスと言えるが、SA22Cの雰囲気によくマッチしている。


この個体は後期だが、リアパネルなどを変更して前期仕様に。ボディカラーはシルバーだったが、オーナーの好みでブラックに全塗装。

主要諸元 SPECIFICATIONS

サバンナRX-7 ターボ GT-X(SA22C)
●全長×全幅×全高(㎜) 4320×1670×1265
●ホイールベース(㎜) 2420
●トレッド前/後(㎜) 1420/1400
●車両重量(㎏)  1035
●エンジン型式  12A型
●エンジン種類 2ローターロータリー・ターボ
●総排気量(cc) 573×2
●圧縮比8.5:1
●最高出力(ps/rpm) 165/6500
●最大トルク(㎏-m/rpm) 23.0/4000
●変速比 1速3.622/2速2.186/3速1.419/4速1.000/5速0.791後退3.493
●最終減速比 3.909
●燃料タンク(ℓ) 63
●ステアリング ボールナット
●サスペンション前/後 ストラット/4リンク
●ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
●タイヤ 205/60R14(前後とも)
●発売当時価格 215.2万円

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COOPERATION
豊田市美術館 http://www.museum.toyota.aichi.jp/
〒471-0034 愛知県豊田市小坂本町8丁目5番地1
TEL 0565-34-6610

初出: ハチマルヒーロー 2018年 3月号 vol.46
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1983年式 マツダ サバンナRX-7 ターボ GT-X(全2記事)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:MAKOTO INOUE/井上 誠

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