旧車を雨風にさらしたくない! 隠れ家的ガレージが欲しい! そんな旧車オーナーにおすすめしたいガレージハウス発見

品川の物件は一区画をオーナーが使用している。私もオーナー気分を味わってみた

       
ガレージの付いた家に住みたい。クルマ好きならごく自然な発想で、そのクルマがもし雨ざらしにしたくないクラシックカーであったり、あるいは人目に触れさせたくないスーパーカーであったりすればなおさらである。もし土地があって自分で新築するというケースなら、資金力さえあれば容易なことだろう。でも、まあ大半はそうでないケースが多い。で、個人的にも興味のあることだからネットで調べてみると、今は流行りなのか結構な数の賃貸ガレージハウスがヒットする。ただ、理想に辿り着くにはそう簡単なことではないし、自分で作るわけではないのであれが欲しいあるいはこんなデザインで…となるとそう簡単には見つからないわけである。

 だが、そんな欲求をかなりの確率で満たしてくれるガレージハウスが見つかった。無類のクルマ好きで、古いクルマのコレクターでもあるというオーナーが自身のこだわりを随所に忍ばせた物件だというので、実際に足を運んで見学させてもらった。1件目は、東京のど真ん中と言っても過言ではない品川区にある物件で、これは我々も想像しやすい典型的なガレージハウス。1階に駐車場があり、2階が居住スペースである。簡単なキッチンやバスルームはあるものの、独り者ならいざ知らず、家族で住むには狭い。まあ、隠れ家的ガレージハウスである。

 そしてもう一棟は井の頭線の終点に近い、三鷹台の駅から徒歩5分ほどのところにある物件だ。全体は3階建てで、1階が専有面積94.89㎡のガレージで、その奥にキッチンやバスルームを備えた居住スペースがある。



 この物件の大きな特徴は、ガレージから直接専用のエレベーターを使って専有面積103.46㎡・2LDKの3階居室(1階ガレージとは別契約となる)に行くことが出来る点。だから1階ガレージと、3階居室の両方を借りてしまえば、理想的なクルマとの生活をエンジョイすることができるというわけである。


 理想に近い…と前述したのは、冒頭でも触れた通り、この物件をプロデュースする(株)日本ビルディング経営企画のオーナーである千葉さんが無類のクルマ好きで、古いクルマのコレクターでもあるから。まさに日頃からこんなガレージハウスがあったらなぁという痒い所に手が届く様な施工をしているからなのだ。どちらも建物はRC構造。特に後者の物件は1階のガレージ部分が94.89㎡もあって、小さなクルマなら5台入るスペースを持つ。そして3階の居住スペースは何と103.46㎡。それだけではなく、屋上のルーフテラスも付属してくるのである。
 駐車場としてのこだわりは3点。一つはガレージのシャッターにレムコ製の電動シャッターを採用している点。これは自分でも使っているのでよくわかるのだが、シャッターの扉に断熱効果と遮音効果のある充填剤が入っていて、一般的なシャッターと違って静かだし、ガレージ内の温度変化も通常のものより少ない。それにホコリなどの侵入も少なく清潔に保てる点も大きな違いだ。2点目のこだわりは、ガレージ内で洗車が可能なこと。そのための散水栓が装備され、しかも排水は床面中央に排水溝が設置されているのだが、その蓋部分がステンレス製の美しい仕上がりとなっている点で、これは千葉さんの試行錯誤の末に行き着いたデザイン性の高いものであること。

3点目はもしかすると日頃の足車は電気自動車かもしれないことを想定して、初めから電気自動車用充電設備が装備されている点である。

これだけでも十分に理想的と思えてしまうのだが、この建物は躯体そのものにもこだわりがある。コンクリート製のRC構造は、それだけだとどうしても湿気がたまりやすいので、防水効果のあるタケイ式コンクリートを採用。常時回しっぱなしができる標準装備の除湿器も備えることで、ガレージ内が実に快適であった。一般的にコンクリート構造というと、どうしても夏暑く冬寒いを連想してしまうが、直接外壁と触れる部分には断熱材が忍ばせてあるから、居住スペースも快適に過ごせるという。

 クルマ好きを納得させるこだわりはほかにもあって、1件目の品川区の物件では、上記ガレージ構造・設備に関するこだわりのほか、2階の居住スペースの床面が一部ガラス張りとなっていて、その床から階下のクルマを鳥瞰することができることも大きな特徴。自分のクルマを上から眺めることなどなかなかできないので、それをつまみに乙な一杯楽しめる。



 また、後者の三鷹台の物件では、ガレージの居住スペースになんと1人用サウナが標準装備されている。これも千葉さんのこだりり。家庭用サウナと聞いてメンテナンスが大変かと思いきや、臭いにしても汚れにしても実際にご自身が使われて何ら問題ないことを確認して装備したのだという。因みにサウナは3階スペースにもある。

  住居スペースについてくる専用のルーフテラスの眺めは最高だし、ここもタケイ式コンクリートのおかげで、BBQなどをやっても掃除ができる構造だから、楽しい仲間を呼んでパーティーを開くのにもってこい。クルマを仕舞うの発想から、生活というか「人生そのものをエンジョイする」に転換することができる。自動車を媒介としてここまで生活がエンジョイできれば最高である。

中村孝仁

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