アンティークテイストは男のロマン|ヴィンテージウオッチの世界 その1

       
ヴィンテージウオッチの世界
手巻き、自動巻きの違いと扱い方について
ヴィンテージものは時計に限らず、あらゆる商品の価格が高騰している。
それぞれに独自の文化や世界感を有しており、知れば知るほど奥が深い。
ここでは価値あるヴィンテージウオッチの紹介と、好みやライフスタイルに合った
時計の賢い選び方を解説していきたいと思う。


そもそも手巻きの腕時計は懐中時計を小型化して、腕に付けたのが始まり。今から140年くらい前に起きた画期的な発明だった。そして自動巻きは、1930年代前半に量産モデルが登場している。
 今回はヴィンテージ腕時計の2大機構である、手巻きと自動巻きについて考えてみたい。どちらにも代えがたい特徴と、重要モデルが多数存在している。時計ファンは価値あるモデルならば、どちらも選択するだろう。しかしご存じの通りヴィンテージカーとヴィンテージウオッチ、ヴィンテージギターは、その価格はうなぎ上り。そんな状況もふまえて、賢く手巻きと自動巻きを選び抜く極意を伝授しよう。


ROLEX OYSTER Ref.6282(手巻き)  Price:¥935,000.-(tax in)

1951年製で、当時としては画期的な強じんで防水性に優れたオイスターケースを備えるモデル。ムーブメントはロレックスのオリジナルで、精度の高い手巻き式。ドーム形風防を備えた無駄のない美しいフォルムが特徴。ブレスレットはオリジナルのリベットタイプ。ケアーズのメンテナンスにより完璧に作動する価値ある1本。


OMEGA SEAMASTER(自動巻き)Price:¥605,000.-(tax in)

1950年代製で、Cal.354を搭載する自動巻き。自動巻きムーブメントの初期段階のみに採用されたハーフローター仕様。今となっては希少な存在だ。ハーフロータームーブメントコレクターが存在するほどなのだ。オメガのマークも立体的なもとなっており、これも希少性の高い設定。ケアーズのメンテンス済み。



#01「ヴィンテージでもデイリーユースは可能か?」
●手巻きも自動巻きも現在の進化した油でオーバーホールしてあれば、使う時だけ動かすことで十分(使用しない時は、時計が止まっていても問題なし)で、時計に悪影響を及ぼすことはない。

●手巻きのゼンマイの巻き上げ方の正しい方法は、1日に1回の巻き上げが基本。巻き上げの際の注意点として、リューズを巻いた分だけ逆に回して、巻いて戻すを繰り返す巻き方が正しい方法。そして巻き上がりが近づくとリューズの回転抵抗が多少重くなるため、ゆっくりとリューズを動かして巻き止まりまで巻き上げるようにすること。この方法を丁寧に行うことでゼンマイの耐久性に差がでるので、心得ておきたい。

●年代によって自動巻きの巻き上がり効率には幅があるものの、1日に6時間以上は腕に付けていれば翌日に止まることはなく、デイリーユースが可能となる。

●今回取り上げた2本の時計は時間の精度が優秀で、ヴィンテージウオッチの中でもデイリーユースができるモデル(防水性に関しては、汗程度と考えておきたい)。


#02「構造の違いについて」
●手巻きの腕時計は、1日に1回ゼンマイを巻き上げて使用するが、自動巻きは腕に付けていれば、ムーブメント内にあるローターが動いてゼンマイが巻き上がる構造となっている。

●自動巻きは手巻きムーブメントに巻き上げローターを追加した構造のものが大半で、パーツ点数が多くなる分トラブルが多少増える傾向となる。とはいってもどちらも、壊れにくさは同じと考えていい。

●手巻きも自動巻きも機械式時計は、ケースのパッキンやゼンマイなどの内部パーツが交換(消耗品)されていても、価値が下がることはない。時計技師がしっかり対応してくれるお店では、パーツのワンオフ製作は当たり前。大切に使えばどちらも快適に長く使える環境が整っている。


#03「手巻きか自動巻きの選択肢は、ライフスタイルで使い分けすること」
●手巻き、自動巻きの選択は、好みや気質によって異なっていく。時計を愛でてイジりたいという人には、手巻きをお勧めする。気を使うことのない楽なものがいいという人は、自動巻きをお勧めする。しかしそれぞれに味があり、その特徴を楽しむことが最適。答えとしては手巻き、自動巻きの両方を持つことで奥深い時計ライフを楽しめることとなる。

●時計だけでなく自動車好きにとっては、旧車のハンドルを握った時にインパネのメーターデザインに腕に付けたヴィンテージウオッチがより雰囲気を増し、自分だけの素晴らしい時間が演出できる。

●手巻き、自動巻きもオーバーホールをするタイミングは同じで、5年くらいを目安とするとよい。料金的には手巻きが2万3000円、自動巻きが2万9000円(どちらもケアーズの3針タイプの通常料金で、クロノグラフなど複雑時計は機種によって異なる)。なお、ケアーズでは同店で購入した時計のメンテナンスは、通常価格の3割引で受け付けている。

●ヴィンテージウオッチでは真贋も気になるところ。まずは信頼できるお店を探すことが第一。現在はアフターサービスがあいまいなお店は淘汰されているが、信じられるお店で購入することが肝心。





上質なヴィンテージ時計のラインアップと完璧な工房を備える「ケアーズ」
 ケアーズはヴィンテージウオッチの専門店で、東京都内に3店舗を展開する信頼と安心の時計ショップ。真贋はもちろん、オリジナル部品による補修技など価値ある時計を最高のコンディションで提供する。もちろん、取り扱う時計に関する深い知識と使い手のことを第一に考えて、他にはない精度を実現している。

●ケアーズ森下本店 東京都江東区森下1-14-9  tel 03-3635-7667


●ケアーズ東京ミッドタウン店 
東京都港区赤坂9-7-4 東京ミッドタウン ガレリア3F  tel 03-6447-2286


●ケアーズ丸の内店 
東京都千代田区丸の内2-2-3 丸の内仲通りビル1F  tel 03-5224-5080

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