まさに「ジョー」が使っていたモデル。なかなか出回らない希少モデルだ|ビンテージウォッチの奥深き世界|ホイヤー オーダーヴィア【2】

レーシングウオッチらしくリューズを左側にセットして操作性を高めたデザイン。

珍しいモデルがマニアのせん望を浴びるのはクラシックカーでもビンテージウオッチでも同じ。希少性の高さでモータースポーツファンに高い人気を得る1本をご紹介しよう。

【ホイヤー オーダーヴィア|ビンテージウォッチの奥深き世界vol.2】

カーレーサーのジョー・シフェール。
スティーブ・マックイーンとも親交があり、1969年公開の大ヒット映画「栄光のル・マン」の役作りなどにも影響を与えたと言われる逸話を持つ。

そんな彼が愛用していた腕時計がホイヤーの看板ウオッチ・オータヴィアである。

特徴的なクッション型ケースに世界初の自動巻きムーブメントを搭載するクロノグラフで、リューズはレーシング用に左側にセット。今回取り上げたホワイト文字盤とブラックのインダイアルの組み合わせは、まさにジョーが使っていたのと同じタイプだ。

ビンテージ腕時計市場ではモータースポーツファンからの人気も手伝って、なかなか出回らない。


希少モデルを選ぶ3つのポイント


・各パーツの状態を見極める
ビンテージウオッチの魅力のひとつは経年変化にあるが、研磨して痩せすぎてしまったケースやサビや染みがついている文字盤などは要注意。末長く使えるよう状態のいいものを選ぶべし。

・オリジナル部品を装備しているか
旧車と同じようにビンテージウオッチもオリジナル部品を使っているものを選びたい。風ぼうやリューズなどの消耗品は仕方ないが、文字盤や時分針などは純正かどうかをチェックしておこう。

・平均相場を確認して適正価格で購入
高額になりがちな希少モデルは、各ショップで値付けが大きく変わったりする。入荷タイミングや在庫期間によっても変動するので、価格が落ち着いたタイミングで購入するのが正解だ。

【画像7枚】モータースポーツと腕時計は、相互に刺激を与えながら発展してきた。ホイヤーその先駆的なブランドだ。


>>ブラックベゼルの上にプリントされた数値はタキメータースケール。ストップウオッチ機能と組み合わせることでクルマの時速を算出することができる。


>>ヴィンテージ・クロノグラフで高い人気を誇るオータヴィア。本モデルはその中で最高峰の希少性を誇る第一世代の初期型モデル。時分針に銀フチが付いていないのが大きな特徴で、手巻き駆動の名器cal.72を備える。ケース径39㎜。



ジャックロード

ビンテージ、現行品問わず幅広い品揃えを展開する、東京・中野ブロードウェイの老舗時計店。総在庫本数は常時6000本を超え、訪れるたびに新しいモデルに出合える。





初出:ノスタルジックヒーロー2019年8月号 Vol.194
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ホイヤー オーダーヴィア|ビンテージウォッチの奥深き世界 全2記事

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photo:Takefumi Taniguchi/谷口岳史

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