L型チューンド情報局04【2】高回転における耐久性は折り紙つき。新たに製作されたショートストローク用コンロッド

加工前の鍛造素材。引っ張り応力が集中するキャップ部は、引っ張られる方向に金属繊維が向かうようタテ方向に鍛造しているところがポイント。また、140.5㎜ロングコンロッドの製作にあたり、新たに鍛造型を製作し、新しい素材が採用されている

OS技研が、TC24‐B1Zの腰下を採用したパワー志向のL28型3.2Lキットに続き、3.0Lキットをリリース。ショートストロークのフルカウンタークランクによる、レスポンス派のマインドを満たす設計だ。文字通り、タコメーターの針が踊る、究極のレーシングレスポンスが味わえる!

【L型チューンド情報局04 vol.2】

【画像27枚】3.0L仕様のレスポンスの良さを追求したチューニングキット。

2つ目は、コンロッドもショートストローク用として新たに製作。こちらは、芯間距離140.5mmのロングリーチ設計としているところがポイント。芯間を長くし、を大きくとることで、ピストンの側圧を減少させ、フリクションの低減を図っている。ピストンは、ピンハイトをおさえたOS技研のφ89mm鍛造ピストンを使用。TC24‐B1Zと同じ素材のピストンで、高回転における耐久性は折り紙つき。低いピンハイトにすることで、首振りを抑え、レスポンスを重視した。


>>3.0Lキット専用として開発された鍛造I断面コンロッド(右)。140.5mmのロング設計で、連桿比(れんかんひ)を大きくしピストンの側圧を抑えている。


>>メタルは、RB26型用の幅狭なニスモ製コンロッドメタルを使う設計。クランクピンの幅も狭くできるためクランク自体の強度もアップ。


>>高剛性なキャップにより、コンロッドボルトにかかるストレスが軽減。ボルトは軽量なナットレスタイプだ。

【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

L型チューンド情報局04(全3記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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