いつでも好きなときにノーマルに戻せる。カスタムと純正のバランスが取れた1台に|1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X【5】

ダッシュボードは純正リメイク(本革張り替え、助手席側にはダッツンバケットのエア抜きボタンをセット)で仕上げることにより、ケンメリのイメージを崩さないことがポイント。

現役当時はさまざまなカスタムを楽しむ方も多いが、年数が経過し、旧車になるとオリジナル志向が強くなり、マーケットでも価値あるものと評価される。もちろん、純度の高さにこだわるのも一つの楽しみ方だが、一生の愛車として楽しみたいなら、他にはないオンリーワンな1台に仕上げるのもアリではないだろうか? そんな脱・定番を目指すオーナーの参考になる異文化交流のケンメリを紹介する!

【1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X Vol.5】

【画像27枚】ドアインナーパネル/Cピラークオータートリム/リアトノボードは新規で製作。ドアインナーパネルはレギュレータ、ドアノブはオリジナル品を再利用。トリムに走るラインや、レーザー加工機によるスピーカー部分のハニカムデザインなど、派手さは抑えめだが、個性は主張するデザイン。長年カスタムオーディオに携わってきた熟練の技が冴えるカスタムだ

一例を挙げると新規で製作したドアパネル、各トリムパネル、センターコンソールなどは、既存の旧車ファンがここまでなら許せると思ってもらえる攻めたデザインを狙っているが、ダッシュボードとリアシートは純正品のリメイクとすることで、全体の雰囲気が破綻しないように中和させている。

クルマに合わせてメリハリをギリギリまでバランスさせる手法が、イーストボールのカスタムの特徴なのだろう。

「インテリアのフルカスタムは希望に応じたアレンジが自由にできることはもちろんですが、純正部品を保管し、いつでも好きな時にノーマルに戻せることも大きなメリットです。旧車の場合、純正部品は非常に貴重。加工はためらう方も多いと思いますが、フルカスタムならこの問題もクリアです」

【6】に続く

主要諸元 SPECIFICATIONS
1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X(KGC111)

■エクステリア:ナルドグレー(アウディ)オールペイント、フロントスポイラー、EASTBALLオリジナルワンオフダックテール、ウインカー/サイドマーカー/リアコンビランプスモーク化、リアパネル半つやブラック塗装
■エンジン:L28型改3.1L仕様(N42ブロック&ヘッド)、ワイヤータック&シェプドベイ
■吸排気系:ソレックス44PHH、φ48mm等長タコアシ、φ50mmステンレスデュアルマフラー
■サスペンション:(F)GAB製改車高調(R)GAB製4段切り替え
■ブレーキ:(F)R32タイプM用キャリパー+スリットローター
■タイヤ:TOYOプロクセス(F)195/45R16 (R)215/45R16 ホワイトレターペイント
■ホイ—ル:シェブロンレーシングS1C(F)16×9J -28 (R)16×10J -41
■インテリア:ダッツンコンペステアリング(グリップ部張り替え)、レカロ製改スポーツシート(内部加工/表皮張り替え)、イエローカラー3点式シートベルト、日本精機Defi追加メーター(水温、油圧、油温)、ドアパネル&センターコンソール(Ipad、kicker、ドリンクホルダーインストール)、リアトレイワンオフ製作、ダッシュボード&内装張り替え、電動パワステ(ワゴンR)、メーターパネル半つやブラック塗装

>>全ての画像を見る>>

【6】へ続く
初出:ノスタルジックスピード vol.024 2020年4月号
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1976年式 日産 スカイラインHT 2000 GT-E・X(全9記事)

TEXT:HIDEO KOBAYASHI/小林秀雄 PHOTO:MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ) COOPERATION : MIZUKAMI AUTO/水上自動車工業

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