数少ない前期グレード。「広さを味わったらやめられません」オリジナルを保ち続けるオーナーは大のH100系ハイエース好き|トヨタ ハイエース ワゴン ロイヤルカスタム グランドキャビン【2】

グランドキャビンのシートレイアウトは2-3-2-3の10人乗りだが、この車両は大きな荷物を積むことが多いため、4列目と2列目補助席は取り外している。また、グランドキャビンには横向きシートの設定はなし

【1】から続く

1989年8月に4代目へフルモデルチェンジした100系ハイエース。フルモデルチェンジの内容は、内装をより高級感あふれるようなものに、後部座席のレイアウトをよりカスタムできるように、エンジンの走行性能アップなどであり、より乗用車でも使えるようなモデルに進化した。

【ワンボックスパラダイス トヨタ ハイエース ワゴン ロイヤルカスタム グランドキャビン vol.2】

 このように全面的にレベルアップを果たしたH100系だが、進化は止まらない。93年8月に1回目のマイナーチェンジを行いII型へ。フェイスリフトをしたほか、フロントエンブレムがトヨタのC1マークに変更。また、4WDがパートタイムからフルタイムとなった。2回目のマイナーチェンジは96年8月で(III型)、ここでもフロントデザインを変更。内装にウッドパネルを追加するなど、高級感をアップした。最後のマイナーチェンジは99年7月(IV型)で、フロント部のデザインを変更するとともに50mm延長。マルチリフレクター式ヘッドライトも採用した。

 16年にもおよぶモデルライフの中で、今回の撮影車両となったのは数少ない前期のロイヤルカスタム・グランドキャビン。Ⅰ型の途中で追加されたグレードで、スーパーロングのハイルーフボディが特徴だ。スーパーカスタムの人気が高いだけに希少なモデルで、しかもオリジナルに近い個体は珍しい。
【画像14枚】グランドキャビンはアナログメーター。最上級のスーパーカスタムリミテッドはデジタルのエレクトロニック・ディスプレイメーターを装備(Ⅱ型でスペースビジョンメーター、Ⅳ型でオプティトロンメーターに変更)



>>シートバックには当時の観光バスを彷彿させるドリンクホルダー、灰皿、ネットポケットの3点セットを装備。


OWNER’S VOICE

オーナーは大のH100系ハイエース好き。しかもスーパーロングにこだわっている。このクルマの前には、スーパーロングの特装車に11年も乗っていたそうだ。しかも、どちらもバニング使用だったという。「H100系ハイエースは豪華で乗りやすくていいですね。とくにスーパーロングの広さを味わったらやめられません」と語った。



主要諸元 Specifications
ハイエース ロイヤルカスタム グランドキャビン

全長×全幅×全高(mm) 5175×1690×2235
ホイールベース(mm) 2890
トレッド前/後(mm) 1450/1430
車両重量(kg) 2030
エンジン型式 2L-TE型
エンジン種類 直列4気筒SOHCディーゼルターボ
総排気量(cc) 2446
ボア×ストローク(mm) 92.0×92.0
最高出力(ps/rpm) 97/3800
最大トルク(kg-m/rpm) 24.5/2400
サスペンション前/後 ウイッシュボーン/リーフリジッド
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーリング
タイヤ 205SR14(前後とも)

【1】から続く

トヨタ ハイエース ワゴン ロイヤルカスタム グランドキャビン(全2記事)
初出:ハチマルヒーロー 2017年5月号 Vol.41

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:AKIO HIRANO/平野陽

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