スペシャルなマシンにはとびきりスペシャルなパーツを。JMCとPAMS、そしてRISINGが手を組んで作られた最速のシリンダーヘッド。

ドラッグレース最速記録を持つライジングのS30フェアレディZ。この伝説のクルマの各パーツは皆の憧れだ。

ドラッグレース最速記録を持つライジングのS30フェアレディZ。この伝説のクルマの各パーツは皆の憧れだ。特にエンジンチューニングの命ともいえるシリンダーヘッドはのパーツだろう。これがもし、簡単に手に入れられることになったとしたら……。そんな夢物語を現実化するプロジェクトが始まった。

どんなレースにも言えることだが、とんでもない記録を叩き出したマシンにはスペシャルなパーツが取り付けられている。そのパーツは突然生まれることはなく、トライ&エラーを繰り返し、煮詰められ、その高みに到達する。

単純な話として軽量化が際たるものだ。クルマの速さはエンジン出力では決まらない。車重の軽さがより重要。ゼロヨンのようなレースではなおさらだ。

ドラッグレースで最速タイムの記録を持つライジングのS30フェアレディZ。このクルマの製作者であり、ライジングの代表である伊藤英一さんいわく「もう軽量化できる部分を探すことが難しい」というライジングZ。ボディはもちろん、フレーム、下まわりに至るまで手の入っていない箇所はない。もはやS30フェアレディZのシルエットを維持していることが奇跡のようなクルマだ。エンジンにも細部にわたって、伊藤さんのこだわりが詰め込まれている。

最速記録を持つこのマシンの核となるのは、約30年にわたり蓄積されたノウハウが投入されたシリンダーヘッド。

しかし究極まで拡大加工されたポート壁はウオータージャケットに貫通するトラブルが発生する危険性があり、またポート加工と合わせ、手作業で行われる燃焼室へのアルゴン溶接と成形にかかる時間も膨大。そのため必要な人がいても供給が追い付かず、簡単には手にすることのできない特別なヘッドだったのだ。

これが現在の最先端技術でデータ化され、量産され、誰もが手にできるものになったらどうだろう。そんな夢物語を企画したのが3Dプリンター、CT、鋳造の各事業の日本大手「JMC」の鈴木浩之専務と「PAMS」の吉岡謙さん。

 「理想とするL型チューンドヘッドを現代の最新技術で造ろう」をテーマにL6ヘッドを完成させ、ノスタルジック2デイズで発売したことは記憶に新しい。そのプロジェクトの一環としたのが今回の企画だ。

そんな夢の企画にライジングの伊藤さんも賛同。さらに材質や熱処理、機械加工精度を極限まで高めたうえ、ウオータージャケットの改善やポートシェイプの適正化も行い、JMC/PAMS L6 Ver RISINGヘッドが誕生することとなった。

3社協力のもと造り上げられ、量産が可能となった最速のタイムを叩き出すシリンダーヘッド。こんな夢の商品が2月17〜18日に開催されるノスタルジック2デイズ会場で予約販売される。

誰もが手に入れられる日までのカウントダウンは、もう始まっているのだ。

【画像6枚】3社がタッグを組んで誕生したスペシャルなパーツ。最速タイムを叩き出す夢のシリンダーヘッドだ!



>>オリジナルシリンダーヘッドを積む、日本最速のライジングZ。もちろんエンジンだけではない。クルマを構成するほぼすべてのパーツに伊藤さんのこだわりが詰まっている。


>>向かって左からPAMS代表取締役の吉岡謙さん、S30Zヘッドの製作者でありライジング代表の伊藤英一さん、実製作を受け持つJMC専務取締役の鈴木浩之さん。プロジェクトはこの3人を中心に動いている。


JMC×PAMS L6 HEAD PROJECT

多くの日産車に搭載され、古くからチューニングされ続けてきたL型6気筒エンジン。NAで400psを出力するほど高められる半面、そのL6シリンダーヘッドは、燃焼室のアルゴン溶接や極限まで拡大されるポート加工によってトラブルのリスクが高まるものでもあった。また、燃焼室アルゴン溶接+成形+ポート加工+内燃機加工の完了まで、数カ月から年単位と時間のかかるものだった。トラブルなく、安心して使うことのできるフルチューンL6ヘッドが新規鋳造された新品で入手できたら、どれほどの人がL6チューンを楽しめるだろうか。このプロジェクトでは、JMCの最新型CTスキャナーによって解明のできなかったオリジナルN42ヘッドの内部ウオータージャケットの鋳造不良や大量の鋳巣などを確認。再設計して、アルミ素材や熱処理を改善し、現代の鋳造技術と機械加工精度をもって自動車メーカーの試作エンジン製作で培ったJMCのノウハウを注入。耐久性や冷却効率など、すべてにおいてオリジナルを超えたチューンドL6ヘッドを完成させた。2022年に第1弾、2023年に第2弾をリリースした仕様違いのJMC/PAMS L6ヘッドはあっという間に完売。そしていま、第3弾がスタートしたのである。




RISING

東京都八王子市上川町3515
tel 042-652-9449  fax 042-652-9446
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photo : Motosuke Fujii/藤井元輔 cooperation : JMC https://www.jmc-rp.co.jp/ PAMS http://www.pams-japan.com/

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