日光にも当てないように、状態を保つための走行は夜の首都高速道路のみ|1994年式 ユーノスコスモ 20B Type-SX【3】

インパネからサイド、リアに至るまでぐるりと囲うようなデザイン。メーター類の視認性も高く、デザインと機能を両立

【2】から続く

コスモとしては8年ぶりにモデルチェンジしたユーノスコスモは、最高級車でありながらも派手さを抑え、利便性をアップした。そのため、当時は不良在庫が多かったマツダ車の中でも着実に販売。今回の記事で取り上げた車両は、走行距離がわずかな状態のいいユーノスコスモだった。

【1994年式 ユーノスコスモ 20B Type-SX vol.3】

 オーナーは若いながらも靴の製作工場を経営する社長さん。

「今まで乗ってきたクルマの数は……もう数え切れないほどですね(笑)。でも、ユーノスコスモはもう一度乗りたいと思って探しまわりました」

 数年前に手に入れたときは2万km程度。これはとんでもないものを手に入れたと、ますますユーノスコスモに対してのめり込み、新築の自宅にはクルマ関連の雑誌や書籍が壁一面に広がる。

 ユーノスコスモは当然ながらガレージで保管され、雨はもちろん日光にも当てないようにしている。走るときはいつも夜。首都高速道路を走り、エンジンをほどよく暖める程度に楽しむという。

 クルマが趣味の後藤さんは他にも日本では珍しいフィアット600を2台所有。ユーノスコスモを含めた3台が並ぶガレージは彼の夢の空間。その中でこのクルマはゆっくりと時を刻み、その美しさを変えることなく存在し続けることだろう。

【画像16枚】クルマのどこを見てもユーノスとコスモのエンブレム、オーナメントのみでマツダの文字は存在しない。運転席や後部座席など。本文でもあるとおり、あまり派手さはなく、落ち着いたデザインになっている。独立タイプのリアシートになっており乗員数は4名。リトラクタブル式のヘッドレストを装備




>>Type-Eに比べてスポーツ性の高いType-Sはジャガード織のバケットタイプスポーツシートを採用。パワーランバーサポートの他、パワーサイドサポート機能を装備。


OWNER

ユーノスコスモの他、フィアット600が2台揃うガレージ。イタリアを中心に海外での生活も長く、現地で乗っていて気に入ったため日本に持って帰って来たのだという。ユーノスコスモはノーマルを維持しているが、フィアット600は自分好みにカスタマイズして楽しんでいる。




1994年式 ユーノスコスモ 20B Type-SX

全長×全幅×全高(mm) 4815×1795×1305
ホイールベース(mm) 2750
トレッド(mm) 1520/1510(前/後)
車両重量(kg) 1590
エンジン型式 20B-REW型
エンジン種類 3ローターロータリ―ターボ
総排気量(cc) 654×3
最高出力(ps/rpm) 280/6500
最大トルク(kg-m/rpm) 41.0/3000
サスペンション 前ダブルウイッシュボーン/後ツインダンパー付きマルチリンク
ブレーキ  前後ともベンチレイテッドディスク
タイヤサイズ 前後とも225/50R16 92V
発売当時価格 399万円


【1】【2】から続く

初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1994年式 ユーノスコスモ 20B Type-SE(全3記事)

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TEXT:HACHIMARU HERO/編集部 PHOTO:MASAMI SATO/佐藤正巳

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