GX71がモデルチェンジするなかワゴンだけは継続販売。その理由とは?|1992年式 トヨタ マークⅡ ワゴン LG【2】

リアワイパーは、払拭面積が広く後方視界を確保しやすい2本連動式

【1】から続く

GX71の代表格は、マークⅡハードトップ、チェイサー、クレスタだが、ワゴンの存在を忘れてはいけない。ワゴンは直線基調で箱型ボディが特徴で、広いラゲッジスペースがあることによって積載性があるのがアピールポイントである。

【我が名はGX71 トヨタ マークⅡ ワゴン LG vol.2】

 88年にはハードトップとセダンは6代目の81系にモデルチェンジしたものの、ワゴンは継続して販売。ただし、フロントマスクは後期クレスタと同じデザインに刷新され、全長が10mm長くなった(通称ロングノーズ)。加えて、エンジンが従来の1G‐EU型からハイメカツインカムと呼ばれる機構を持つ1G‐FE型に変更され、走りの質も大幅に向上している。なお90年には、上級グレードのLGグランドエディションがラインナップに加わり、商品力を高めた。

 その後、92年にハードトップは90系に移行したものの、ワゴンはそのまま継続販売。最終的に97年まで生産され、そのポジションをマークⅡクオリスに託したのである。

 このように、デビューから10年以上も販売されて名実ともにベストセラーとなったマークⅡワゴンだが、新車では皆無の国産ミドルサイズワゴンということで今も熱心なファンに支えられている。加えて、シンプルなスタイリングがカスタム系ユーザーに支持され、ベース車両としても一定の人気を獲得しているのだ。

【画像15枚】今では滅多意味ないミドルサイズのワゴン。その希少さを分かっているからこそ今でもファンが注目しているクルマだ。ホイールは14インチの純正スチール,フルキャップはMS50クラウン純正を流用。60年代の旧車パーツを流用して、うまくレトロ感を演出



>>デビュー時から搭載されていた直列6気筒SOHCの1G-EU型は、88年の改良でハイメカツインカムの1G-FE型にチェンジ。動力性能だけでなく、燃費性能も向上した。



>>最近のクルマには見られない直線基調のシンプルなボディラインは、今見ると新鮮。また、樹脂モールによってボディサイドも引き締まって見える。



>>1G-FE型を搭載するワゴンの型式はGX70G。カラートリム050はスーパーホワイトⅣだ。


1992年式 トヨタ マークⅡ ワゴン LG(GX70G)

全長×全幅×全高(mm) 4690×1690×1440
ホイールベース(mm) 2660
トレッド前/後(mm) 1425/1385
車両重量(kg) 1280
エンジン型式 1G-FE型
エンジン種類 直列6気筒DOHC
総排気量(cc) 1988
ボア×ストローク(mm) 75.0×75.0
圧縮比 9.6:1
最高出力(ps/rpm) 135/5600
最大トルク(kg-m/rpm) 18.0/4400
変速比 1速2.450/2速1.450/3速1.000/4速0.688/後退2.222
最終減速比 4.100
ステアリング ラック&ピニオン
サスペンション前/後 ストラット/トレーリングリンク
ブレーキ前/後 ベンチレーテッドディスク/リーディングトレーディング
タイヤ 185/70R14(前後とも)
発売当時価格 185.1万円


【3】へ続く

初出:ハチマルヒーロー 2017年3月号 Vol.40
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1992年式 トヨタ マークⅡ ワゴン LG(全3記事)

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TEXT:Rino Creative/リノクリエイティブ PHOTO:MAKOTO INOUE/井上誠

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