「このままではクルマが朽ち果ててしまう」美しい姿のシルビアに戻したい|エンドレスが挑む シルビア CSP311【2】

ランプ類に割れはないのだが、曇っていて光の透過率が悪い。新しいパーツが出てくればいいのだが

【エンドレスが挑む 2019年 シルビア CSP311 vol.2】

オーナーの下、30年の間、厚い毛布がかぶせてあった初代シルビア。その毛布を剥がすと、 ホコリの跡ははっきりと付いていたが、見た目のボディ状態は非常に良かった。

初代シルビアを見た途端、花里さんはエンドレスのレストアを施し、美しい姿のシルビアに戻したいという思いがわき上がってきた。そこで、クルマを譲り受ける交渉をスタートしたのだが、オーナーの思いも強かった。

実はこのシルビアは現オーナーが前オーナーからプレゼントされ、大切にしてきたクルマ。だからこそ、譲ることはできないというのだ。しかし、クルマの価値を知っている花里さんは「このままではクルマが朽ち果ててしまう。これほどの価値のあるクルマとしてはもったいない」と説得したという。

そして、最終的に書類上の使用者のみをエンドレスとして、レストアを行うことになった。絶対手に入らないクルマと思っていただけに、その意気込みが強かったのもうかがい知れる。

クルマをよく見てみると、白いボディに黒の内装色。ライトは純正のパーツが外され、アフターパーツが組み込まれている。リアのバンパーはブラックに塗装されていて、長年、オーナーと共に歩んできた形跡をしのばせる。ボディに朽ちた跡は見られないが、塗装を剥がしてみないと分からない状態だ。

エンジンの見た目はきれいだが、まだ、火を入れていない状態。バッテリーは液漏れしており、完全に使えない。タイヤはSタイヤを装着しており、スポーティーな走りを楽しんでいたことが分かる。メーター読みでは約9万㎞走行しているようだ。

【画像23枚】オーナーの思いも強かったが、価値あるクルマを再生することとなった。室内はブラックビニールレザー仕様。オリジナルの状態を確認するために、資料を集めて調査した。シートは分解してスポンジから作り直す予定


>>下回りから見るとはっきりと分かるクロスラダーフレーム構造。アンダーコートがしっかりと施されていて、大きな腐食などはない。



>>センタークラスターのアルミパネル部にスイッチ類がまとめられている。




初出:ノスタルジックヒーロー 2019年10月号 Vol.195

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

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【3】へ続く

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