走りを取り戻した最高級クーペ。1960年代、まったく新しいクラスのクルマ【1】ENDLESSが挑む BMW 2000 C

独特なフロントマスクのデザインをもつ2000CS

       
BMWの最上級モデルとして生まれた2000C。エレガントな装いにクーペスタイルを取り込み、スポーティーかつ上質なたたずまい。そんなクルマにエンドレスが味付けをして、さらなる進化をとげた。その勇姿は浅間ヒルクライムコースにあった。

【ENDLESS BMW 2000 C Vol.1】

 1960年代、BMWは経営危機を乗り越えて、まったく新しいクラスのクルマを生み出そうとしていた。それは、これまで扱ってこなかった中型モデル。当初、1500ccでスタートしたエンジン排気量は徐々に拡大しながら追加され、最終的に2000ccまでのラインナップが揃うことに。この、モデル変遷の中で生まれたのが、クラス最高級モデルのBMW2000Cだったのだ。後にスポーツモデルの2000CSも追加されている。

 エレガントなスタイリングに高品質な室内、そして、優雅な走り。そんな上品で落ち着いた印象を受けるクルマだが、先日行われた浅間ヒルクライムでは1台のBMW2000Cがパワーあふれる走りを披露した。そのクルマが今回紹介する、エンドレスがレストアしたBMW2000Cだった。

>>【画像37枚】パーツのレストア作業をするエンドレス花里社長。重要なパーツは自身でレストア作業をしている。バンパーの形状修正など、細かい作業を行っている



花里社長お気に入りのBMW2000C。軽くレストアされた状態で長く保管してあったクルマを2016年に再レストア。





クラス最大の1990cc水冷直列4気筒SOHCエンジンを搭載。ノーマルはソレックスのシングルキャブ仕様。スポーティーモデルの2000CSはソレックスのツインだった。






パワーエアフィルターが干渉するのでブレーキマスターバックを取り外している。ブレーキホース類は延長ステーを利用して移設。





エキマニはアルトラックに特注したステンレスモデル。美しい曲線が機能美ともいえる。





足回りを下から見てみると、エンドレスの本気度を感じることだろう。前後にスタビライザーが組み込まれ、ワンオフのステンマフラーがまっすぐリアに延びている。センターにサイレンサーを組み込んだタイプとストレートタイプを準備したが、静かに走りたいということで、サイレンサーを組み込んだタイプを装着。



パーツを取り外し、すべてイチからやり直し、徹底的に手が入れられた1台だ。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年10月号 vol.183
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ENDLESS BMW 2000 C(全3記事)

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text : AKIO SATO/佐藤昭夫 photo : MOTOSUKE FUJII(SALUTE)/藤井元輔(サルーテ)

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