2シーターでなきゃZ31じゃない!?  いやいや、2by2という選択肢もあるのだ|1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ【2】

2by2であることは大きなメリットがある。スタイルでは2シーターに劣るかもしれないが、使い勝手の差は圧倒的だ

ハチマル車オーナーが増え、そして長くハチマル車と付き合っていけるように、これからのハチマル車選びで重要にしてほしいことを提案していきたいと思います。

【1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ vol.2】

優先するのはスタイルか、コンディションか。2by2という選択肢

 Z31ファン、いやハチマル車ファンのみなさんならよ〜くご存じだろうが、Z31は2シーター人気が高く、2シーターのほうがカッコいい。2シーターでなければZ31じゃない……という風潮すらある。しかし、2シーターの中古車物件は少なく、相場も高いのが現状だ。

 というわけで、2by2という選択である。この個体は本誌読者のみなさんが好むであろうフルノーマル。Z31のキャラクターを考えると、これは非常に貴重だ。しかも、新車時からの記録簿付きで、日焼けのない内装など、驚くほどいいコンディションを保っている。

「前オーナーさんが本当に大事にしていたことが分かる個体です。このレベルはなかなかお目にかかれないですよ」とユーティリタス代表の池谷祐一さん。個体選びに厳しい目を持つ池谷さんにここまで言わしめる状態は見事だ(そのキレイさは後ページの写真で確認してほしい)。

 そして、先にも触れたようにフルノーマルというのもポイントだ。ハチマル車の多くは、すでに多くのパーツが製造中止となり、純正部品を探しても簡単に入手できない。これはハチマル車オーナーの悩みのタネであり、Z31もその例に漏れない。

【画像24枚】2シーター車の人気が高いフェアレディZだが、球数は少なく、相場も高い。そこで、2by2が選択肢に入ってくる


>>後期は2Lターボの200ZR系にエアインテークを装着。サイズがやや小さくなったのも特徴。フレッシュエアを取り込む。


>>ZR-Ⅰ以外に標準装備のTバールーフ。国内初のミラーコートガラスを採用している。脱着が可能で、取り外した際は専用バックに収納してラゲッジに固定できる。この個体はそのバックも残っている。


>>マイナーチェンジで横一文字のデザインに変更。ナンバー取り付け位置がバンパーに移動している。


1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ(PGZ31)

●全長×全幅×全高(mm) 4605×1690×1310
●ホイールベース(mm) 2520
●トレッド前/後(mm) 1415/1435
●車両重量(kg) 1400
●エンジン型式 RB20DET型
●エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
●総排気量(cc) 1998
●ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
●圧縮比 8.5:1
●最高出力(ps/rpm) 180/6400
●最大トルク(kg-m/rpm) 23.0/3600
●変速比 1速3.321/2速1.902
3速1.308/4速1.000
5速0.838/後退3.382
●最終減速比 4.375
●ステアリング ラック&ピニオン
●サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
●ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
●タイヤ 215/60R15(前後とも)
●発売当時価格 299.2万円



【3】へ続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ(全3記事)

関連記事:フェアレディZ

text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Akio Hirano/平野 陽

RECOMMENDED

RELATED

RANKING