本当に理想にピタリと一致するクルマと出合えるのは奇跡に近い。では、どうするか。2by2という選択肢|1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ【1】

「パラレルライジングヘッドランプ」と名付けられたセミリトラクタブルヘッドライト。個性的なフロントマスクを作り出している。

       
ハチマル車オーナーが増え、そして長くハチマル車と付き合っていけるように、これからのハチマル車選びで重要にしてほしいことを提案していきたいと思います。

【1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ vol.1】

優先するのはスタイルか、コンディションか。2by2という選択肢

 これからハチマル車オーナーになろうと考えている人にとって、大きな悩みとなるのが個体選びだ。現存する個体の数は年々減少している。そのなかで希望の個体を見つけるのは、砂の中から針を探すようなもの。

 本当に理想にピタリと一致するクルマと出合えるのは奇跡に近い。では、どうするか。「気長に待つ」というのもひとつだが、現実的なのは「何か」を優先して「何か」を妥協することだ。自分にとっての最優先事項は何なのか……エンジン? スタイル? 色? コンディション? それは人それぞれだろうが、どのように個体を選ぶのかはハチマル車乗りにとって永遠の課題でもある。

 そんな題材にピッタリの個体をユーティリタスで発見。これをケーススタディーとして取り上げたい。さて、題材となるのは見ての通りZ31フェアレディZ。なぜこの個体なのかというと、「2by2」で驚くほどコンディションがいいからだ。

【画像24枚】これからハチマル車に乗ろうと考えている人は、何を優先してクルマを選ぶのかを考えてほしい。フェアレディZ 2by2 を例に提案していく。サンプル車は、室内も基本的にフルノーマルで、NISMOのペダルを装着している程度。純正部品の欠品はなし。さらにダッシュボードに傷みや割れがなく、コンディションの良さはトップレベル


>>2by2であることは大きなメリットがある。スタイルでは2シーターに劣るかもしれないが、使い勝手の差は圧倒的だ。



>>2シーターとの大きな違いはクオーターウインドーの形状。2シーターはキレイな三角形でサイズも小さい。また、2by2のルーフ後端は後輪センターあたりまで延長されており、それに伴いテールゲートは短くなる。だが、四角い開口部は大きいので、実用性に不満はない。


1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ(PGZ31)

●全長×全幅×全高(mm) 4605×1690×1310
●ホイールベース(mm) 2520
●トレッド前/後(mm) 1415/1435
●車両重量(kg) 1400
●エンジン型式 RB20DET型
●エンジン種類 直列6気筒DOHCターボ
●総排気量(cc) 1998
●ボア×ストローク(mm) 78.0×69.7
●圧縮比 8.5:1
●最高出力(ps/rpm) 180/6400
●最大トルク(kg-m/rpm) 23.0/3600
●変速比 1速3.321/2速1.902
3速1.308/4速1.000
5速0.838/後退3.382
●最終減速比 4.375
●ステアリング ラック&ピニオン
●サスペンション前/後 ストラット/セミトレーリングアーム
●ブレーキ ベンチレーテッドディスク(前後とも)
●タイヤ 215/60R15(前後とも)
●発売当時価格 299.2万円



【2】へ続く


初出:ハチマルヒーロー 2016年11月号 Vol.38
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1987年式 フェアレディZ 2by2 200ZR-Ⅱ(全3記事)

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text:Rino Creative/リノクリエイティブ photo:Akio Hirano/平野 陽

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