旧車に高温と雨はご法度! 天候の心配も吹き飛ばす大盛況。夏祭りに旧車が集結した2018年|第11回昭和のくるま展示会 in 東吾妻

1977年式 ニューシルビア

       
【2018イベント振り返り 第11回昭和のくるま展示会 in 東吾妻】

 今回で11回目の開催となる「昭和のくるま展示会」は、群馬県東吾妻町の「ひがしあがつま夏まつり」の一環で行われる催し。町の夏祭りだけに、JR吾妻線・群馬原町駅周辺を交通規制して町ぐるみで取り組む一大イベントとなっている。しかも大規模イベントの人気コンテンツに成長しており、地元のお祭りの盛り上げ役を担っているからこそ、長く続いてきた経緯がある。

 しかし今回は祭りの開催日が例年の9月ではなく、8月に変更されたことで台数が集まらないのではないかということや、このところの異常気象で群馬県は熱波にゲリラ豪雨続きと、天候も大いに懸念された。旧車に高温と雨はご法度だけに実行委員にとっては心配事が山積みの状態となっていた。

 ところがイベント当日は奇跡的に比較的涼しく、雨もなく平穏な気候となった。そして地元群馬や近県の国産旧車、アメ車やヨーロッパ車まで旧車オーナーたちが心意気をみせて、予定の50台超えの貴重なクルマたちが集結した。まさに天の恵みとみんなの協力によって、懸念した状況を吹き飛ばして見事にイベントを成功させたのだ。

 それにしても群馬県の旧車たちは、レベルの高いコンディションに加えて、レア度も高くて見るべきポイントが多数だった。その中の注目車をピックアップしたので、要チェック!

【画像34枚】例年とは異なる時期の開催となったため、参加台数や天候が心配されたが、当日はそんな心配を吹き飛ばすほどの大盛況となった。ピックアップした参加各車のディテールなど


1977年式 ニューシルビア

オーナーは、今も日産系ディーラーに務める現役のメカニック。かなりの台数をグッドなオリジナルコンディションで所有する筋金入りの旧車オーナーである。シルビアは、このS10以外にも初代のP311、3代目のS110、4代目のS12を所有している。このS10は、現存台数が少ないと言われると欲しくなるというのが人間のさがということで、気持ちが赴くままにクルマを手に入れるあたりは、やはり筋金入りだ。



1965年式 トヨタスポーツ800

入手からすでに18年が経過しているが、オリジナル状態をしっかりキープする極上の個体だ。初期仕様で、サイドミラー、10穴のホイールキャップ、ステアリングにメーター、サイドブレーキも当然当時もの。エンブレムも七宝焼で、初期のTOYOTAのAの文字の左側の足が細いものとなっている。エンジンも燃焼式ヒーターは完動。エアクリーナーもビカものの当時もの。


1965年式 ホンダ S600

セリカLBを探して旧車ショップめぐりをしていたが、帰りに寄ったガレージイワサにあったこの個体のホンダミュージックのとりこになってしまったという。5年前に機関部をオーバーホールし、その後は車検時に足回りパーツ交換と、しっかり走れる状態をキープする。上記のトヨタスポーツ800のオーナーとは同級生で、今でも完調の2台で高速走行から峠道までランデブーを楽しんでいる。


1970年式 コルトギャランAⅡ GS

オーナーは、クラブ ルーツ・オブ・ギャランの会長を務め、三菱のラリー仕様モデルをこよなく愛する。この個体は、当時の三菱ワークスのエンジンに換装されたスペシャルで、ソレックスキャブやタコ足などスポーツキットが搭載されている。またボディはランプや泥よけなど、ラリーキットを装着。まさにラリーの三菱を表現した仕様だ。


【画像34枚】例年とは異なる時期の開催となったため、参加台数や天候が心配されたが、当日はそんな心配を吹き飛ばすほどの大盛況となった。ピックアップした参加各車のディテールなど

初出:ノスタルジックヒーロー 2018年 10月号 Vol.189

(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

2018イベント振り返り 第11回昭和のくるま展示会 in 東吾妻(全1記事)

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