ほとんどがワンオフ製作! 水没からの復活へ。前期型のトヨタ 2000GTのインテリアパーツ【8-1】ニッポン名車物語 復活編 第八話

エンジン本体に補機類、そしてミッションまで機関部は完全に降ろした状態となった前期型2000GT

       
今回は第1回(ノスタルジックヒーロー本誌では2016年6月号Vol.175)でリポートした1967年式の前期型2000GTの作業状況のお知らせ。水没以外にも経年劣化もあり、徹底した修繕を行う方針で、今回は塗装剥離を行っている。もちろん剥離剤などの薬品系は一切使用せず、すべて手作業だ。元々がハンドメイド部分が多い車種だけに、その思想を継承したビンテージカーヨシノならではの丁寧なレストアとなっている。

【 ニッポン名車物語 復活編 第八話 Vol.1】

 2016年6月号より連載がスタートした「ニッポン名車物語 復活編」。その最初に紹介した1967年式の前期型トヨタ2000GTの作業が順調に進められている。その時は、水没による機関部や補器類の劣化が厳しい状況にあったことをリポートした。
 もちろん、劣化ポイントをアッシー交換や補修パーツでたやすく解消できるような車種ではないことから、どの部分を生かして、どの部分をワンオフ製作するのかという見極めをすることが大きなポイントとなる。この個体の場合、機関部はオーバーホール、インテリアパーツはほとんどがワンオフ製作。そしてボディは徹底した板金塗装を行うことになった。ボディは下地処理をして塗装するという一般的な作業メニューでも見てくれはそれなりに整う。しかしそこは、オーナーの意向からビンテージカーヨシノの持てるノウハウをすべて注ぎ込み完全なものとするという方針に。愛車を長く快適に乗り続けられる個体とするべく作業を進めているというわけだ。


>> 【画像15枚】屋根まで水に漬かるという、目を覆いたくなるような状況だった第一回の前期型トヨタ2000GTのようすなど



>> リアから見ると、インテリア系パーツもすべて取り外されていることが分かる。






>> 室内はカーペット類が強力な接着剤で粘着してある。ここまできっちりとしかも骨格の鉄板を傷めることなく剥がすとは、まさに職人技。






>> ドア部分も、内張りを外して内部のロック機構やレギュレーターなどもしっかり取り除かれている。内張りの表皮や木製パネルは、今後ワンオフ製作する予定。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年8月号 vol.182
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ニッポン名車物語 復活編 第八話(全3記事)

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photo : NOSTALGIC HERO/編集部

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