ソアラ、誕生と足跡【3】2000年代におけるソアラ

2001年 Z40ソアラ

       
【 ソアラ、誕生と足跡 Vol.3】

【2】から続く

 2001年にデビューした4代目のZ40は、電動メタルトップのオープンモデルのみとなった。また、日本国内でのレクサスブランド導入に合わせて、2005年からはレクサスSCとして販売。2010年に販売を終了し、ソアラの歴史は約29年間で幕を下ろすこととなった。
「ソアラ(SOARER)」は英語で「最上級グライダー」という意味。「空力的造形美」、「静かさ」、「大空を飛翔する」といったイメージを表現するために、この名が与えられ、それを具現化した。 


【2001年 Z40 SOARER】
Z20ソアラのエアロキャビン以来となるオープンモデルとなったZ40。高級さや豪華さは従来の比ではなく、スペシャリティーからプレミアムへとステップアップ。グレードからGTの名が消えたことも、新たなステージに登ったことを表している。


>>【画像13枚】歴代ソアラとそのライバルたち。そして世界のグランドツアラーなど




【BMW 6SERIES/E24】
【Mercedez-Benz SLC】
【JAGUAR XJ-S】
【PORSCHE 928】

日本もアメリカも排ガス規制に奔走していた1970年代、ヨーロッパに目を向けると数々のグランドツアラーが登場している。その代表格が上の4台で、いずれも今も語り継がれている名車ばかりだ。ソアラはこれらの世界トップクラスのグランドツアラーを目標に造られた。とくにメルセデス・ベンツSLCとBMW・6シリーズは強く意識したと言われている。

そして誕生したソアラは、これらの偉大な先駆者たちと肩を並べる土俵に上がった。もちろん、劣る面もあっただろう。しかし、空白の1970年代を過ごした日本の自動車界にとって、ソアラはとてつもなく大きな希望をもたらしたのだった。


初出:ハチマルヒーロー 2016年 3月号 vol.34
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

ソアラ、誕生と足跡(全3記事)

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