ヒーローの棲むガレージ【デルタ 1】「強いて言うなら『シャコ』でしょうか」DIY派オーナーが見せた倉庫転用の手法| 1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z Vol.1

クルマ4台が楽に収まるスペースで、壁面に沿って作業テーブルやデスクが配置されている。ここがオーナーの「書斎」でもあるという

       

ヒーローの棲むガレージ

取材にうかがってみるとグレーのシャッター扉が1枚。シンプルな印象で、逆に中の様子がどうなっているのか、かえって想像力をかき立てられる結果になってしまった。中にはランチア・デルタ・インテグラーレ16VとホンダZの2台が並ぶ。ともにレース仕様だ。聞けば、元は倉庫だったとか。できる作業は自分でする。DIY派オーナーが造り上げたガレージでもない車庫でもない「シャコ」だという。

【 1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z Vol.1】

 ナビゲーションを頼りに今回のガレージオーナー宅を探していると、アクセス路の奥にある黒のランチア・デルタを発見。事前の資料でデルタとホンダZを所有することが知らされていたので、それと覚しき人物に声をかけてみたら、まさにご本人。

「元は家業で使っていた倉庫なんですが、それが空くことになったのでガレージとして再活用しようかと。完成ですか? ちょうど1年ぐらい前ですね」

 これまで本誌で紹介してきたガレージは、好きなクルマを眺めていたい、クルマに囲まれた自分の時間、というオーナーの方が多かったが、今回のオーナーは「クルマをいじるスペースが欲しかった」とヘビーデューティ派であることをうかがわせてくれた。

>>【画像18枚】パーツのストック棚が設置されるガレージ後面など。Zのシリンダーやサスペンションなどが保管されていた。その上段にはサインボードとバケットシートが置かれる



>> 昨年、思い立って倉庫から作業スペースへの転換を図ったオーナー。元が倉庫なだけに町の整備屋さんをイメージしたという。とにかく、必要なものがあれば自分で作ってみようとするDIY派だ。




>> クルマも好きならバイクも大好き。懐かしのダックスホンダ(奥)とモトコンポ(手前)だが、オーナーの手にかかるとすべてカスタマイズされてしまう。



道路から奥まったところ、母屋の裏に造られた倉庫を転用してガレージに。外から見えるのはシャッター1枚分だけ。そして開けるとデルタがこんな感じで見える。メカニカルな印象で「オッ」と思わせるカッコよさを感じてしまった。


【2】に続く

初出:ノスタルジックヒーロー 2017年8月号 Vol.182
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z(全3記事)

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text & photo : AKIHIKO OUCHI/大内明彦 illust : MASAKI TAKANASHI/高梨真樹

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