ヒーローの棲むガレージ【デルタ 3】格安でネット落札したデルタの整備スペースの必要性。男の隠れ家、を目指した結果| 1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z Vol.3

「クルマにかかわりすぎて、家族から見放されています(笑)」とオーナー。こうして愛車といるときが最高の瞬間だとか。思わず表情もゆるみがち

       

ヒーローの棲むガレージ

取材にうかがってみるとグレーのシャッター扉が1枚。シンプルな印象で、逆に中の様子がどうなっているのか、かえって想像力をかき立てられる結果になってしまった。中にはランチア・デルタ・インテグラーレ16VとホンダZの2台が並ぶ。ともにレース仕様だ。聞けば、元は倉庫だったとか。できる作業は自分でする。DIY派オーナーが造り上げたガレージでもない車庫でもない「シャコ」だという。

【 1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z Vol.3】

【2】から続く

 2004年、ランチア・デルタ・インテグラーレ16Vを格安でネット落札。
 中古デルタの購入は、その後のメンテナンス出費を考えると二の足を踏むのが通り相場だが、ホンダZで積み重ねた経験があったことで、なんとかできる、とためらいはなかったという。

 このデルタもレース仕様車として作り直したが、この頃からプロに依頼する整備、自分で行う整備と使い分けるようになり、充実した整備スペースの必要性を感じ始めていた。

 こうした経緯もあり、しばらくは「物置」も兼ねていた車庫スペースを、少しばかり格好をつけたいと思い立ったのが2016年。元が倉庫なだけに、作業場の油臭い雰囲気が出てしまうのはしかたないとして、逆にそれを自然に感じさせながら、クルマ趣味人、男の隠れ家的な演出ができればと考えた結果が現在だという。

 これだけのスペースを思う存分に使えるのはうらやましい限りだが「家族には見放されています」と苦笑する一面も。クルマ趣味人、家族の理解を得るのはなかなか大変なことかもしれない。


>>【画像18枚】よく見るとオフィス用書類ロッカーであることに気付く、赤いツールボックスと並んだロッカーなど。あのグレーのロッカーをツールボックスと同じ赤で塗り替えるとこんな雰囲気に



>> 2016年、思い立って倉庫から作業スペースへの転換を図ったオーナー。元が倉庫なだけに町の整備屋さんをイメージしたという。とにかく、必要なものがあれば自分で作ってみようとするDIY派だ。




>> イタズラ心というか、デスク上で時を刻んでいたお手製時計。食品用ラップの芯と壊れた携帯電話の基盤を使ってこんな具合に。「危ないですよね」とご本人。
 



>> おそらく1/18スケールぐらいのメタルアート。オーナーの愛車、デルタとホンダZで特注で作ってもらったという。夢があり見ているだけでも楽しくなってしまう。
 


 

構造 木造
面積 約45㎡
築年数 改修後1年
建築費 不明
収蔵車 1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V、1973年式 ホンダ Z




初出:ノスタルジックヒーロー 2017年8月号 Vol.182
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1990年式ランチア デルタ インテグラーレ 16V & 1973年式 ホンダ Z(全3記事)

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【1】【2】から続く

text & photo : AKIHIKO OUCHI/大内明彦 illust : MASAKI TAKANASHI/高梨真樹

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