ヘンカタ流MAX|昔没頭したレーシングカートの世界をイメージしてモディファイ|1972年式 ダイハツ フェローマックス デラックス Vol.2

このクルマを走らせる時のヘンカタさんの様子は無邪気そのもの。エンジンを高回転まできっちり回して、元気いっぱいに走らせる。

       
このフェローMAXはご存じ岡山のカリスマプライベーター、「ヘンカタさん」のお遊びグルマだ。和製アバルトチューンをコンセプトとするカスタムは、遊び心にあふれた奇想天外なメニューのオンパレード。もちろん、そのすべてがヘンカタさんの手作り。イジる楽しさも、走らせる楽しさも、文字通りMAXの昭和の元気な2ストスポーツ。製作は約3カ月。「たいして速くはねーけど、おもしれーんじゃコイツ」と愛車に向かって目を細める。

【1972年式 ダイハツ フェローマックス デラックス Vol.2】

【1】から続く

 エンジンはメンテナンスを中心に手を入れて、無理をさせず、オリジナル仕様を志向する一方で、ヘンカタさんがチカラを入れたのがルックス面のモディファイだ。エクステアリアはアバルトのスタイリングを意識した作り込みで、ボディーカラーもアバルトのスタンダードカラーとなる明るいグレー(グリジオ・カンポヴォーロ)を印象付けるブルーグレーで塗り上げている。グリルはバン用のそれをベースに自作したスパルタンなデザイン。ボンピン仕様としたボンネットは浮かせ装着して走りのイメージを強調、アイキャッチのゼッケンナンバーは、ヘンカタさんがこよなく愛するレーシングエンジン、OS技研のTC24から引用している。

 そしてインテリアは、ヘンカタさんがその昔没頭したというレーシングカートの世界をイメージしてモディファイ。フロアマットを外し、鉄板をムキ出しにして本物のカートのシートをすえ付ける。小径ハンドルは友人からのもらいもの、シフトノブはご子息からプレゼントと、コストをかけずに仕上げることもヘンカタさんがこだわったポイント。天井の張り替え生地には、ホームセンターで購入したキッチン用のテーブルクロスを張っている。


>>【画像23枚】ボルトの頭もブルーでペイントしより個性的に仕上げる。オリジナルカラーに再塗装した純正の合わせホイールなど



>> 走りの気分を盛り上げるMOMOの小径ハンドルとCMRの大型のタコメーター。タコメーターは10000rpmまで表示。「気分が大事じゃ(笑)」とヘンカタさん。




>> 足元はチェッカープレートでレーシーに演出。シフトノブは旧車カスタムの最大のライバルでもあるノブちゃん(息子)からのプレゼント品。





>> オイルフィラーキャップを磨いて作ったコイン置き。ヘンカタ流のアイデアが満載だ!





>> なんとも昭和な味わいのチェック柄の天井は、キッチンテーブル用のクロスが材料。マグネット式のLEDランプをルームランプとして使っている。


1972年式 ダイハツ フェローマックス デラックス(L38)
SPECIFICATIONS 諸元
● エクステリア:ブルーグレーオールペイント(板金塗装自作)、アバルトエンブレム
● エンジン:ZM型(水冷2サイクル2気筒横置き)
● 吸排気系:ツインキャブ風エアクリーナー、φ40mmステンレスマフラー
● 点火系:2T-G型用プラグコード&キャップ流用 ●冷却系:電動ファン増設
● タイヤ:ファルケン145/60R10 ●ホイール:ダイハツ純正あわせホイール10インチ(再塗装)
● 内装:ヤマハ製カート用シート、こたつ用座椅子(助手席)、MOMO製ステアリング、
CMR製タコメーター(10000rpm)、フロアパネル&フットレスト(自作)カーボン調ドア内張り


【3】に続く

初出:ノスタルジックスピード 2018年8月 vol.017
(記事中の内容は掲載当時のものを主とし、一部加筆したものです)

1972年式 ダイハツ フェローマックス デラックス(全3記事)

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【1】から続く

text : ISAO KATSUMORI(ZOO)/勝森勇夫(ズー) photo : RYOTA-RAW SHIMIZU(FOXX BOOKS)/ 清水良太郎(フォックス ブックス)

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